1月12日に投開票が行われた前橋市長選は、市職員男性との“ラブホテル密会”によって辞職した小川晶前市長(43)が“ゼロ打ち”で再選を果たす結果となった。スキャンダルによる逆風の中にもかかわらず、なぜ小川氏は市民から信任を得られたのか。
小川氏は昨年9月、既婚の男性職員と複数回ラブホテルを利用していたことが報じられ、11月27日に引責辞任。小川氏は男性職員と10回以上ラブホテルに入ったことは認めたが、一貫して「男女の関係はない」と不倫疑惑は正面から否定し、12月17日に無所属での出直し市長選出馬を表明した。
野党系市議らの支援を受けて無所属で出馬した小川氏は、選挙戦ではスキャンダルを陳謝する一方で、給食費無償化といった1年9カ月にわたる市長としての実績を前面に押し出す戦略を展開。
対する自民党系会派と山本一太群馬県知事(67)が支援した弁護士の丸山彬氏(40)は最大のライバルと目されたが、蓋を開けてみれば小川氏が6万2893票を獲得。丸山氏に1万票以上の大差差をつけ圧勝した。これは’24年に小川氏が現職を破って初当選したときの6万0486票を2407票も上回る結果だった。
地元の政界関係者は、小川氏圧勝の最大の要因は「山本一太知事だ」と指摘する。
「丸山候補は弁護士ですが、そもそも知名度がなく議員経験もありません。いくらスキャンダルがあったとはいえ、小川氏はもともと選挙に強いのだから、楽に勝てるはずなどなかったんです。
元々は、前市長の山本龍氏(66)や元衆院議員で現在は群馬県議の宮﨑岳志氏(55)などのベテラン勢も対抗馬として名前が上がっていましたが、山本知事が強引に丸山候補に一本化することを決めてしまったと聞いています」
山本知事はなぜ、無名の新人である丸山氏の一本化に打って出たのか。
「不仲だった小川氏に代わって、自分の言いなりにできる人物を市長に据えたかったのだと思います。“スキャンダルがあるから誰でも勝てる”と甘く見積もって、自身の権限の拡大を図った意図さえも感じます。
反小川派の市議会議員もいましたが、よく知らない新人候補に本気で市長になってほしかったわけではなく、”小川氏にしたくない”という思いだけで丸山候補を応援していましたので、熱量も少なかったのです」(前出・地元の政界関係者)
山本知事は小川氏のスキャンダル発覚後、自身のブログで《支持者の方々が「小川氏が真実を述べている」と思っていたとしても、世の中の常識は違う!》《大変、申し訳ないが、国民の大多数は、「小川前市長の説明は嘘だ!」という認識を持っている。(キッパリ)》
などとしきりに”小川批判”を繰り返していたが、これが“裏目”に出てしまったようだ。
「山本氏は小川氏の批判をかなり繰り返していましたが、当初は知事なりの正義感だと思われていました。ところが、いきなり傀儡のような候補を連れてきたことで、”やっぱり違うじゃないか”となり、もう、小川氏と山本氏の”どっちが嫌か”という戦いになったと思います。
”小川さんだったらこれ以上酷くはならないけど、知事が出てくると今より酷くなる可能性がある”というムードになってしまいました。結局は”山本知事が介入してくるよりはマシ”ということで小川氏が選ばれた。なので、反小川派からは”知事の罪は重い”と思われていますよ」(前出・地元の政界関係者)
有権者が突きつけたのは、市長のスキャンダルへの怒り以上に、行政の長への“ノー”だったのかもしれない。
画像ページ >【写真あり】「ラブホ」を連呼する山本知事のブログ(他5枚)
