3月24日、日中関係のさらなる悪化が懸念される事件が発生した。東京・港区にある中国大使館への建造物侵入容疑で、陸上自衛官の男が逮捕されたのだ。
報道によると、逮捕されたのは陸上自衛隊えびの駐屯地(宮崎)に所属する3等陸尉の村田晃大容疑者(23)。24日朝、隣接する建物の塀を乗り越えて大使館に侵入した疑いが持たれており、調べに対し容疑を認め、「日本に対する強硬発言を控えてほしかった」「大使に意見が受け入れられなければ、自決するつもりだった」などの旨を供述しているという。なお、大使館の敷地内では、村田容疑者が持ち込んだとみられる刃物が見つかったことも報じられている。
いっぽう、事件が発生した日の夜、中国大使館は公式Xを通じ以下のように表明した。
《3月24日午前、自衛隊員を自称する人物が塀を乗り越えて中国駐日本大使館に強行侵入し、いわゆる「神がみに代わって」と称して中国の外交官を殺害すると脅迫した。当該事件は「ウィーン外交関係条約」に著しく違反し、中国駐日本大使館の人員および施設の安全を深刻に脅かすものであり、その性質と影響は極めて悪質である》
日本のメディアは、村田容疑者が中国大使に「意見しようとした」と報じる一方、大使館は《外交官を殺害すると脅迫した》と主張するなど、事実関係をめぐって食い違いが生じているが、24日の朝日新聞は《中国側が「中国外交官を殺害すると脅迫した」と主張した点について、警視庁はこれまでの捜査で確認できていないとしている》と報じている。
いずれにせよ、昨年11月の高市早苗首相(65)による「台湾有事発言」に端を発し、日中関係が悪化の一途をたどるなか、新たな火種が生まれてしまった。木原稔官房長官(56)は25日の会見で「法を順守すべき自衛官が建造物侵入の容疑で逮捕されたことは誠に遺憾です。中国大使館には平素から警察が警備を行っているところであり、結果としてこのような事案が発生したことは遺憾であります」などとコメントした。
このように木原氏が「遺憾の意」を示す中、いまだ何ら発信がないのが、小泉進次郎防衛大臣(44)だ。小泉氏は事件が発生した日の夜、Xで自衛隊の処遇改善をアピールする内容を投稿し、続けて陸上自衛隊高等工科学校が投稿した卒業式の動画をリポスト。25日にも、卒業式の様子を伝えた防衛相・自衛隊のアカウントの投稿を引用リポストし、《思い出すと泣けてくる…。改めて、高等工科学校の卒業生のみんな、卒業おめでとう!》と感慨にふけっていた。
その後も、防衛関連の発信を3回行ったが、26日13時時点で中国大使館侵入事件に関する言及はない。防衛省のトップとして処理に当たっているものと思われるが、今回の事件が国際問題に発展しかねない状況下で、対外的な発信がないことについて、以下のような疑問の声が上がっている。
《「現職の自衛官による中国大使館不法侵入問題」について何か言及しないんですか?》
《小泉防衛大臣はシカトかよ》
《これだけ時間が経過しても、中国大使館への陸上自衛隊3尉の侵入事件について、何も発信がないのはおかしくないですか?》
《中国大使館の件をスルー?職責を理解してる?》
