■中東情勢のあおりを受け事態はさらに悪化
昨年5月、Aさんらは被害者の会を結成。吉村洋文大阪府知事(50)に対し、未払い金の立て替えや融資支援を求めた。当時、被害者のもとには「子どもが生まれたばかりなのに生活できない」「家賃が払えず退去を迫られている」といった悲鳴が相次いでいたからだ。
吉村知事は、立て替えについては「民・民の問題」として拒否した一方、記者会見などでは、「寄り添った対応をしていく」と発言。しかしAさんは首を振る。
「みんな知事の言葉を信じて金融機関へ行った。でも『融資は通りません』『そんな話は聞いていません』と言われた。あの発言は何だったのか」
加えて、頭を悩ませているのが中東情勢の影響だ。
「未払いのせいで資金繰りが厳しくなり、お金も借りられない。さらに、中東情勢による資材価格の高騰や品薄で、工事材料も思うように集まらないとなれば、仕事そのものが成り立たなくなってしまいます。本当に厳しい状況です」
今年5月13日の知事の記者会見でも、資材価格の高騰などで「未払い被害業者が二重三重の苦境に立たされている」として、支援を求める質問が記者から飛んだ。
しかし吉村知事は、「契約書がないケースがある」「債権の有無が争われている」と従来の説明を繰り返し、具体策を示さなかった。しかしAさんは、その説明自体が実態を歪めていると指摘する。
「うちは契約書も、請求書も、債権確認書もあります。弁護士からも問題ないと言われています。そういう業者は他にもたくさんいる。それなのに全部まとめて『確認できない案件』みたいにされているんです。確かに契約関係が曖昧な案件もありますが、すべて一括りにして、行政が動かない理由として利用されていると感じます」
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