■トランプ政権の映像を模倣している可能性
牟田さんは、高市首相の被災地訪問動画を、世界的な潮流に沿ったものだと考えている。
「最初にこの映像を目にしたときの印象は、『日本政府もSNS向けの動画を本格的に作るようになったのだな』ということです。『公権力の情報発信に、現代の映像制作の技術が実装され始めた』転換点になるような映像ともいえます。
世界では、第二次トランプ政権に入ってからのホワイトハウスが、映画的・ハリウッド的な“ヒーローとしてのトランプ”を描く映像を積極的に発信してきています。高市さんが訪米した際にも同様の映像が作られ、日本でも反響がありました」
今回の高市首相の被災地視察動画も、そうした世界的なSNS映像のトレンドとして捉えることができるという。
「ホワイトハウスが積極的に発信してきた映画的な政治広報映像と、今回の動画には表現上の共通点を感じました。ホワイトハウス発信の世界的影響力の大きさが、日本政府にも影響を与えていると考えられます」
映像の作り手としては、懸念も示す。
「最大の違和感は、被災地や被災者の状況以上に、一人の政治家が主人公のように見えることです。本来伝えるべき被災地の情報と、政治家を印象付ける映像表現とのバランスには、慎重であるべきだと感じます。映像ディレクターとして、強い不安を覚えました」
画像ページ >【写真あり】ローアングルで撮られる高市首相(他2枚)
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