「むしろ核攻撃されるリスクが高まる」高市政権で浮上する非核三原則“見直し”に専門家が警告
画像を見る 非核三原則を今後も堅持するかについては明言しなかった高市首相(写真:本誌写真部)

 

■中国、ロシア、北朝鮮を相手に太刀打ちできるのか……

 

しかし、近年の世界情勢を見れば、「核を持たない国には核を使わない」という考え方が、本当に守られるのかという不安もある。だからこそ、「核持ち込み」の議論が出ているのだろう。

 

これに対し羽場氏は、「核の傘の有効性」に疑問を呈す。

 

「ドナルド・トランプ大統領(80)は、欧州にも日本にも『自分の国は自分で守れ』と言っています。欧州はNATOを軸に地域全体で安全保障を構築しようとしているのに対し、日本は一国で中国、ロシア、北朝鮮という核保有国に向き合うことになる。日本が核を持ち込むことによって、逆に3国から攻撃される口実を与えてしまう。この3カ国を相手に軍事的に太刀打ちできるでしょうか。私は現実的ではないと思います。」

 

だからこそ必要なのは、「責められる口実を与えないこと」。

 

「一度戦争を始めれば、終わらせることは非常に難しい。そして犠牲になるのは国家ではなく、そこで暮らす国民、とくに若者なのです」

 

■「戦争をしにくい環境をつくることも安全保障」

 

では、戦争を起こさせないために何ができるのか。羽場氏が重視する一つが、周辺国との経済関係だ。

 

「特に中国は日本にとって貿易の4分の1を占める重要な貿易相手国です。経済や貿易を通じて関係を安定させ、お互いに戦争をすれば損をする関係をつくる。相手に敵対感情を抱かせず、戦争をしにくい環境をつくることも安全保障なんです」

 

もう一つの具体策として挙げるのが、「非核自治体」を広げることだ。

 

「日本ではすでに1740の自治体が『非核自治体宣言』をしています。さらに、広島、長崎の呼びかけで始まった、核兵器廃絶を求める『平和首長会議』には、世界で8589の自治体が参加しています。日本が1740自治体、イランが1017、ドイツが927です」

 

国同士の交渉だけに頼らず、自治体から「核兵器を持ち込ませない地域」を広げていく。それが、核兵器を使わせない環境づくりにつながるという。

 

「国レベルでできないのであれば、自治体から始めればいい。非核自治体を日本だけでなく、東アジア、そして世界に広げていく。さらに都市と都市が交流し、経済的にも結びついて、『ここには核を持ち込まない』『お互いに戦争をしない』という地域を増やしていくことが重要です。中東は、イランも含め、すでに非核地帯化を進めようとしています」

 

逆に、日本政府が米国の核兵器の持ち込みを認めれば、こうした取り組みとの矛盾も生じると羽場氏は指摘する。

 

「核兵器を持って相手を威嚇するのではなく、核兵器を使えない、使わせない地域を広げていく。日本は被爆国だからこそ、その流れを世界に広げる役割を担えると思います。それが日本にとって一番の安全保障になるのではないでしょうか」

 

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出典元:

WEB女性自身

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