東京メトロ・銀座駅構内で発見された“謎のビニール袋”がSNSをざわつかせている――。
発端は、10月12日にあるXのユーザーが投稿した写真。これを見ると、駅構内の階段の側溝に、液体が入った透明のビニール袋が1つ置かれているのが確認できる。このユーザーによると、ビニール袋を発見したのは銀座駅で、発見した際には“血の気が引いた”という。
一見したところは、ただの液体入りビニール袋だが……。このユーザー同様、その他のユーザーからも以下のような反応が続々と寄せられ、投稿は大きな注目を集めた。
《コッワ!!本当に怖…》
《こんなん見つけたら、最大限警戒で駅員に言うて110番してもらうし、他の誰もちかづけない》
《都市部の駅に正体不明の液体があるとか流石に肝が冷える(コレの意味がわかる人も少なくなってる?)》
このような声の背景には、31年前に起きた事件が影響している。
「’95年3月20日に発生したオウム真理教による無差別殺人事件『地下鉄サリン事件』。営団地下鉄(現・東京メトロ)の3路線5車両で、殺傷効果が極めて高い毒性のガス『サリン』が散布され、14人が死亡(後年に亡くなった被害者も含む)、重軽傷者は6000人以上に上り、現在も後遺症に苦しむ被害者がいます。そして、この凄惨な事件の犯行手口というのが、サリンが入ったビニール袋を、先端を加工して尖らせた傘で突き刺し、車両内でサリンを散布するというものでした。
事件を知っている人なら、銀座駅のビニール袋を見てゾッとしてしまうでしょう。サリンは常温では無色透明の液体でもあります。いっぽう、事件から31年が経過し、事件をよく知らないという若い世代も増加。事件を風化させてはならないとして、行政による啓発や広報が続けられています」(社会部記者)
SNSを恐怖に陥れた銀座駅のビニール袋だが、一体その正体は何だったのか本誌が10月14日、東京メトロに問い合わせたところ、担当者は以下のように明かした。
「当該ビニール袋は水嚢(すいのう)であり、9月21日に接近した台風25号の影響による大雨により駅構内へ流入した漏水に対応するため、大雨に伴う緊急的な措置として設置していたものです」
担当者によると、10月12日、警察にビニール袋に関する通報が入ったとのこと。なお、水嚢は12日時点で警察立会いの下、撤去されたという。
結局、不審物でも何でもなく、浸水を防ぐための措置だったようだ。
ユーザーの心配が杞憂に終わった今回の騒動だが、若い世代にとっては事件を知るいい機会にもなったのではないだろうか。
画像ページ >【写真あり】31年前…地下鉄サリン事件発生直後の様子(他1枚)
