10月18日に投開票された横浜市長選は、自民党、日本維新の会、国民民主党、公明党の県組織から推薦を受けた弁護士・原沢敦美氏(59)が約55万票を獲得して当選を果たした。
原沢氏に続き、得票数約23万票で2位に付けたのが参政党の推薦を受けた福山敦士氏(37)。パワハラ問題で辞職し、再選を目指した前職・山中竹春氏(54)は20万票に届かず3位で落選。そのほか、元衆院議員の中谷一馬氏(43)が約18万票、市民団体代表の藤川祥子氏(51)が約9万7000票、共産党推薦の浅賀由香氏(46)が約8万9000票、建築家の山本理顕氏(81)が約4万9000票だった。
落選した候補者に足りなかったものは一体何だったのか。19日に行われた動画メディア『ReHacQ』のYouTube生配信で、中谷氏は「あまりに派手に負けました。負けた時は全責任が自分にありますから、支援してくださった方に申し訳ないです」と述べ、手ごたえはあったとしつつも、「やはり原沢さんの陣営が非常にしっかりしており、政党の推薦、組織団体もしっかり付いておられました」と振り返った。
これに対して、番組プロデューサーの高橋弘樹氏(45)や、元参院議員の音喜多駿氏(43)は、中谷氏が立憲民主党(中道改革連合)出身というバックグラウンドに着目。中谷氏は選挙で立憲の支援を受けていたが、音喜多氏は、中道改革連合の政党交付金をめぐる問題等で中谷氏にネガティブなイメージが付いたと指摘し、高橋氏も、「ここから国会が盛り上がれば盛り返せるかもしれないけど、ただ、今の状況でめっちゃ(立憲の)支持率低いじゃないですか」と語った。
そのほか、中谷氏は選挙期間中に出演した討論会での言動が物議を醸したこともあった。
「告示後の10月5日に開催された『選挙ドットコム』の候補者討論会の最中、原沢氏の目の前に置いたラップトップからチャットの通知音がずっと鳴っているとして、中谷氏が『自分の言葉で話された方がいい』と指摘する場面がありました。これに対して、原沢氏は『私は弁護士なので他人の考えを自分の口で喋ったことはありません』と反論。この場面はSNSでも拡散され、中谷氏の指摘は、原沢氏がチャットを“カンニングしている”という印象操作だとして波紋を広げていました」(WEBメディア記者)
今回の配信にリモート出演していた元安芸高田市長の石丸伸二氏(44)は、この場面について、「事実としてあったのは通知というところですよね。パソコンがうるさいのは、そうだったと思うんですよ。でも、そこで(原沢氏が)カンニングしていたという言い方までしちゃうと、語弊があるんじゃないかなと思いました」と指摘。
いっぽう、中谷氏は、「(チャットの詳細の説明は)やめておきますけど、僕は相当気を遣いながら、応援団の皆さんから(チャット)でご意見があるのだと思いますけど、僕はそのままにお話しされているのが素敵だと思うので、ご自身のお言葉で話された方がいいということを、むしろお伝えしたつもりだったので、そこが上手く伝わらなかったのは、伝え方が悪かったのだと思います」と釈明。
これに対して、高橋氏は「証拠がない以上、相手が違うと言ったら証明できないから。疑いをかけた方に立証責任がある。証拠不足だったから、本当は言えないってことになっちゃうよね」と指摘。中谷氏は「疑いというか、その場で、その時の画の指摘なので。ご本人も、私は自分の言葉で話しますとおっしゃってくれたんですけど、それはチャットが来ていないとか、通知がなかったという否定にはなっていないと思うんですよね。水掛け論だと思いますけど、少なくとも目の前にあったことを話したということなんです」と反論していた。
そのほか、高橋氏は、中谷氏の選挙の総括として、「中谷さんはあまり感情を見せない」と述べた上で、「(討論会で)原沢さんと議論している時に、詰め切るところは詰めきればいいと思うんですけど、これ以上は可哀想だから詰めきらずに収めたみたいなところがあった」と指摘。原沢氏に対する“遠慮”が垣間見えたということだが、中谷氏も「経験値に違いもありますから。なんか申し訳ないのかなと思っちゃうところがありましたね」と自覚している様子だった。
すると、石丸氏が「僕も討論会を見ていて、原沢さんへの中谷さんの指摘は、そうそうと思うところと、半分は何か引っかかる感覚があったんですよね。中谷さんがおっしゃる通り、(原沢氏に対して)手心を加えてるのがニュアンスとして伝わってきて、それがすごく“上から”のようにも感じてしまいましたし」と切り出し、こう訴えた。
「もうこれ、嫌われるの覚悟で言いますね。立憲民主党支持層の方にめちゃくちゃ嫌われてるんで、もはや怖いものもないから言いますけど……揚げ足取りの癖がついちゃってるんだと思うんですよ」
続けて、石丸氏は「僕も間違っていることは、それは違うとバシっと言うんですよ。わかってない、それは違いますって。事実はこうと言うんですけど、揚げ足取りを目的にしているかというと、僕はなるべくそうならないように是か非かで最後に着地するように意識しているんですけど。中谷さんの(討論会を)切り取ると、なんか“いいところを見せてやったぜ”みたいに僕には見えちゃったのが、悪い癖なんじゃないかなって。ごめんなさい」と持論を展開していた。
言い過ぎたと思ったのか、中谷氏に対して何度も謝っていた石丸氏。とはいえ、中谷氏が今後も政治を志すなら、いいアドバイスになったのではないだろうか。
