高市首相(写真:長谷川新) 画像を見る

高市政権で、病害虫の影響が懸念されている米国産の生ジャガイモの輸入を解禁するかどうかの協議が続くなか、高市氏の過去の発言に注目が集まっている。

 

11月5日、武部新農水相は参院予算委員会で、政府が検討を進めている米国産生ジャガイモの輸入解禁について、国内産ジャガイモは食料安全保障上の観点からも重要な作物であるとしたうえで、「わが国の農業に悪影響の恐れのある病害虫が侵入しないよう、毅然とした姿勢で慎重に協議に対応してまいります」などと答弁した。

 

10月16日の参院予算委員会でも、武部氏は「(日米)双方納得できる合意が見いだせない限り輸入が解禁されることはない」と輸入ありきの協議ではないことを強調していた。だが、実際には解禁に向けて動いているようにも見える。

 

政治部記者が言う。

 

「米国産生ジャガイモは病害虫ジャガイモシロシストセンチュウなどの侵入リスクがあるため、輸入を禁止しています。ただし、2006年にポテトチップスの加工用に限り輸入を解禁しました。

 

米国は第1次トランプ政権下の2020年、日本に対して生鮮品の輸入解禁を要請し、農水省は検討を進めてきましたが、2026年9月にリスクのある病害虫を公表し、具体的な防疫措置の検討に入りました。

 

しかし、いったん病害虫が入ってくれば、国内産の収量が減るだけでなく、種イモの生産そのものができなくなる可能性があるため、断固輸入を阻止してきた経緯があるのです。

 

また、病害虫以外にも、米国産の大規模経営により安い生ジャガイモが輸入されることによって、自給率が62%(2025年度)と高い国内産ジャガイモの生産基盤が弱体化されることが予想され、日本の食料安全保障上の観点からも問題だとされています」

 

そうしたなか、2024年9月12日、自民党総裁選の出馬会見での高市氏の発言が再注目されている。

 

高市氏は危機管理投資と成長投資で自身が力を入れたいという5点について説明するとし、こう続けていた。

 

「まず第一に食料安全保障の強化でございます。日本の食料自給率はカロリーベースで38%でございます。G7に行ってみましても、アメリカ、カナダ、フランスは100%を超えております。

 

最近は高温ですとか、また豪雨災害の被害によって農家の方々の大変なご努力にもかかわらず農作物の収量が低下してしまっています。(中略)日本にとっては海外依存度が高い肥料ですとか、それから種子、種苗こういったものの確保。これは経済安全保障上の見地からも対策が必要でございます。

 

日本は貿易の99.5%を海上輸送に頼っております。仮にシーレーンが使えないというような事態に陥ったら、これはもう危機的な状況になります。世界の食糧需要が増えていること、それからサプライチェーンリスク。こういうことを考えますと、食料自給率100%を、限りなく目指していく。そのための取組を進めてまいります」

 

さらに2026年2月20日、国会の施政方針演説においても「国土保全に加え、食料安全保障の確保のために、農林水産業の振興が重要です。供給と需要をともに伸ばし、食料自給率の向上を実現します」と述べている。

 

自民党関係者が言う。

 

「今年9月、農水省幹部が渡米した際は、米農務省や米通商代表部から輸入解禁の手続きを加速するよう求められたといいます。日本の食料安全保障を重視するなら、高市氏は簡単にトランプ氏の求めに応じてはならないという意見が党内でも少なくないです」

 

米国産生ジャガイモの輸入を歴代内閣が阻止してきたにもかかわらず、食料安全保障の重要性を強調していた高市氏が輸入解禁に向けて前進しているように見えることから、SNS上では高市氏の “二枚舌” を批判する声が相次いでいる。

 

X上では

 

《「農家を守る」と語る高市早苗だが、実際は米国産ジャガイモ解禁を強行し、寄生虫被害で国内農地を危機にさらす。言動があまりにもちぐはぐな二枚舌政治だ。》

 

《「自給率100%」を目指す高市首相は日本で60%を越えるジャガイモに対して安いシストセンチュウ付きジャガイモを輸入しようとしている。何が保守か。日本の1次産業を絶対に守りましょう。》

 

「食料自給率100%を限りなく目指していく」と声高に誓った高市氏は、いったいどこへ行ってしまったのだろうか。

 

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出典元:

WEB女性自身

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