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「木村くんのすごいところは、変わらないところ。容姿だけでなく、ものづくりに対する熱意や探究心が、昔からまったく変わりません。14年間、よく同じテンションで手を抜かずにキッチリ取り組めるもんだな、と感心します。現場には誰よりも早く入って何かアイデアを考えているし、セリフも全部入っている。同じ役を演じ続けるのは本当に難しいことですが、久利生公平という男とうまくリンクするんですよね」(鈴木雅之監督)

 

公開5日目という本年度最速のスピードで観客動員数100万人を突破した映画『HERO』。ドラマ版、前作映画版に負けず劣らず、絶好調の本作の裏側を、主人公・久利生公平を演じる木村拓哉に伺いました。

 

「探究心?まったくないですよ。熱意……というか、現場で作業してくれているスタッフの方たちのエネルギーがそうさせるんです。監督の『OK!』に向けてそれぞれの与えられた仕事に全力で挑んでいる姿を目の前で感じていたら、半端なことはできない。みんなが自分のために体力も気力もフルに使ってくれているので、自分もみんなにお返ししたい、という気持ちが生まれます。みんなの本気を感じたら、自分も本気になれる。そこは現場のすごいところだと思うし、好きなところですね」(木村・以下同)

 

木村の現場への移動の速さに、共演者が驚愕していたことを伝えると。

 

「現場を感じていれば、本番に向けて、沸点に近づいていく感じがわかるので、自然と体が動いてしまいますね。撮影が佳境に入ったとき、1人の初めて携わる美術スタッフさんが、涙を流していたんです。『今まで立っていたセットが取り壊されるのが悲しい』と。そんな細部にまでみんなの気持ちが存在する環境のなかで、僕もやらせてもらっているんだ、と改めて感謝しなければ、と思いました。映画を見た人にはわからない部分だと思いますが、そんな本気で作っているスタッフの方たちがいて作品が完成しているんです」

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