「手術はね、記憶がないんですよ。麻酔で気づいたら終わっていて」
8月23日、プロデュースした「TEAM YOSHIKI&童夢」レース参戦の応援のため、再び鈴鹿サーキットに登場した、X JAPANのリーダー・YOSHIKIは、自ら手術と手術後の経過について本誌に語り始めた。
「今回の手術は、中枢神経に触らなかったので成功したんです。手術では、中枢神経だけを見る専門家もいました。しばしば中枢神経に触れてしまい下半身不随になる人もいるようです。
手術後、痛み止めでアレルギー反応が身体中に出たんですよ。それで一時、呼吸困難に陥ってしまい……。
抗アレルギーを投与して事なきを得ました。みんなびっくりしたみたいです。
今も左手の指先から腕にかけてビリビリとしびれがあります。電気うなぎみたいで触ると感電するのではないかと思いますね。
手術翌日から、『歩いて』と言われてリハビリを始めました。1週間後にはピアノもひかされましたね。神経は2年以内に治るかもしれないし治らないかもしれません。
今、医師から注意されているのは
- ペットボトル(500g~1キロ)以上のもの持っちゃいけない。
- 首を上に伸ばしちゃいけない
- 身体を左右にひねっちゃいけない
この3つですね。
ロスから帰国する飛行機でもスチュワーデスさんを30回以上呼んで、きっと嫌われてるだろうなと(苦笑)思ってたら、『お世話できて光栄です』と言ってもらえてよかったです。
昨夜もヘリコプター内の上空から、スタッフが『サーキットが見えてきた』と言ってても、僕は首を動かせないので下を見れないんです。
アメリカにいるとお辞儀することがないから気にならないけど、日本に戻るとお辞儀するのが辛いですね、
昨日もTOSHIがいなければ一人では話せなかった・・・ファンを目の前にしてもうじーんとしました。TOSHIがいなければ、きっと黙っちゃってましたね。TOSHIはほんと盛り上げるのがうまいね」
前日の22日、鈴鹿サーキットでフィルムコンサートが催された。その終了後、YOSHIKIはヘリコプターで“降臨”。
首にコルセットを巻き、ややぎこちなくゆっくりと、ファンとメンバーのTOSHIが待つ会場へ。そしてYOSHIKIは、ファンに語り始めた
「ロスからみんなに会いに来ちゃいました。その、首の手術をしたんだけど……」
そこまで言うとYOSHIKIが涙で声を詰まらせた。
「ロボットみたいでしょ? 俺。手術はちっとも怖くなかったんだけどね。手術翌日から歩く練習を始めています。
最初は『10m歩いてください』って。昨日まで歩けてたのにって思うでしょ? すると歩けないんだよね。その次は『階段の上り下りをしてください』って言われて。
今はリハビリをしています。一日も早くアルバムを出してコンサート出来るようリハビリを一生懸命やりますので。みんなありがとう!」
医師からはドラム演奏について、『以前と同じ100%に戻ることはない』『神経も2年以内に治らないと一生治らない』と衝撃の宣告をされたという。
「医師には、もう一度ドラム叩ける身体にしてくださいって頼んだんです。医師は、僕がドラムを叩くビデオを見て、『コレやるつもりなのか? ソレはダメだって!』と笑っていました。でも『80%ぐらいは回復するだろうし、やってもいい』と言われています。
僕はその80%を100%に近づけるための努力を、リハビリをしていかないといけない。これからは、ドラム叩くにもコルセットが必要ですね」
「鈴鹿密着レポート」は次回へ続く。お楽しみに!
(撮影:高田崇平)