長門裕之さん(75)とのおしどり夫婦ぶりでも知られた俳優・南田洋子さんが、21日午前10時56分、くも膜下出血のため東京都内の病院で死去した。76歳だった。
2人の出会いは、1956年公開の映画『太陽の季節』。この作品の原作は石原慎太郎東京都知事が芥川賞を受賞した同名小説であり、石原裕次郎のデビュー作にもなった。刹那的で無軌道な若者役で主演を張った2人は、映画のままに恋愛に発展。2人は’64年に人間プロダクションを設立。後進の指導に当たりながらもおしどり夫婦として活躍した。’65年から16年間続いた『ミュージックフェア』の司会や、京都放送の交通遺児キャンペーン『かたつむり大作戦』も20年以上パーソナリティを2人で努めた。
2005年頃から南田さんに認知症の症状があらわれ、夫の長門さんが介護。その献身的な姿がテレビのドキュメンタリー番組などに流れ、多くの人々の共感を呼んだ。長門さんの著書「待ってくれ、洋子」には、その介護の記録が綴られている。洋子さんは、今月17日、体調を崩して都内の病院に入院していた。