山口県下関市在住の作家・田中慎弥さん(39)が、第146回芥川賞を受賞した。17日の芥川賞受賞会見では、『都知事閣下と都民各位のために、もらっといてやる』など、約10分間終始不機嫌で、その様子は“新芥川賞作家”という以上の注目を集めた。

注目されたのは発言ばかりではない。「働いたら負け」と本人も明かすなど、高校卒業以来、就職もアルバイトもしたことがなく、ひたすら執筆活動を続けてきたという経緯も話題に。そこで本誌は、田中さんのルーツを取材するため下関市を訪れた。

母子2人が暮らす築20年ほどの2階建ての家は、白浜が広がる海水浴場まで歩いて数分のところにある。母・真理子さんは68歳。スラリとした体形の品のいい女性だった。『息子からは、“家にも取材がくるやろうけど、話さんで”と言われているもので……』と言いながらも、本誌の取材に応じてくれた。

「(受賞後に)息子から電話がかかってきました。まぁ男だから、あまり多くはしゃべりませんでしたけど、やっぱり嬉しかったと思いますよ。あの会見ですか?(受賞の連絡は)編集者と一緒にお酒を飲んで待つんですって。だからあんなふうになったんだと思います」

田中さんは小説家デビューを果たした7年前からは、原稿料から生活費を入れるようになった。しかし、いまも真理子さんが婦人服販売の仕事で家計を支えているようだ。高校卒業後、息子に就職は勧めなかったのだろうか?

「親ですからね。(就職しろとは)言いますよ。でも、そのうち心配するのも通り越して諦めました……。芥川賞受賞っていうけれど、私は息子のためにホントに何もしていないんです。日ごろ、食事を作って、それを出してっていうだけなんです」

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