防衛大臣に就任したばかりだというのに大失態を演じ、防衛省内では『史上最低の大臣』とまで評価が下がった田中直紀防衛大臣(71)。相次ぐ失言に、直紀大臣には官邸から『テレビ番組出演禁止』が命令されたという。民主党関係者は苦笑まじりにこう話す。
「防衛問題に関しては、まったくの素人です。周囲がビックリするようなトンチンカンなことを平気で言う。それでも基本的には”いい人”だから困るんです。官僚たちからの説明には『うんうん、わかった』と聞いているから本当にわかったのだと思ってしまう。もはや”この人は日本語もわからないのか”と疑われても仕方ないほどですね」
お人よしの性格で政治家には不向きでも、直紀大臣の打たれ強さは相当なもの。それは、妻の田中真紀子議員(68)と過ごした43年間で鍛えられたもののようだ。防衛省の関係者は言う。
「今や直紀大臣は野党やマスコミから袋叩きですが、本人はいたって平穏。大臣本人は『家でのことに比べたら、どんなことだってガマンできる。いろいろな批判は甘んじて受けるが、そんなものママの”口撃”に比べたら屁でもないよ』とケロリとしています」
そんな直紀大臣に、官邸や防衛省から”ハートが強い””ここまでくると大物の風格が出てきた”と妙な評判が立ちはじめているそうだ。しかし、官僚たちの多くから高い評価を得ているわけではない。
「婿に入り、家では妻や姑に頭が上がらない様子から、『必殺仕事人』中村主水になぞらえて、首相官邸内では直紀大臣のことを『ムコ殿』と陰で呼んでるひともいます。もっとも、中村主水のような仕事人ではないですけどね」(前出・民主党関係者)
真紀子議員によって育て上げられた夫・直紀大臣。だが、忍耐するだけの大臣は、今の日本には必要とはされていない。