‘09年8月2日。この日の夜を堺に押尾学の人生は、すべてが暗転した。あれから955日。その主張は届かぬまま、彼は今月、刑務所に収監される。3年半ともいう獄中生活。近づくその時を目前に、彼は「自分の思いをそのまま伝えること」を条件に本誌の取材に応じてくれた。
「自分が犯した罪は認めていますし、当然、反省もしています。でも、真実と違うことが、法廷でもまかり通っていくことは、本当に許せなかった」
拘置所から出た後も、苦悩の日々は続いた。
「家でじっとしているだけの生活って、頭がおかしくなりますよ、本当に。そのうえ『あなたに関わる人間は、みんな死んでしまう』なんていう内容のメールが親族から送られてきたこともありました。『あんたは超迷惑者!』だって。こんなの、本当に落ち込みますよ」
逮捕後、彼は周りの人間や、マスコミに不信感を積み重ねていった。彼は事件以降に抱え続けてきた怒りを静かに記者にぶつけた。
「最近、頭にきたのは『押尾学 モデルと獄中結婚』っていう記事です。なんでわざわざ刑務所の中で結婚しないといけないんですかね。結婚するなら、普通は獄中に入る前にするでしょ。たしかに彼女は友人だけれども、結婚とか恋愛とかそんな関係じゃあありません。その記事で、その女性にどれだけ迷惑かかっているか、わからないんでしょうかね」
最後に出所後の活動や目標について聞くと、こう答えた。
「もう芸能界には戻らないので、出所後は、新しいことを始めたいと思っています。24歳くらいから考えているビジネスがあるんです。その夢を実現するには、もっともっと勉強しないといけないし、お金だっている。時間はすごくかかるかもしれないけれども、刑務所を出たら、絶対にこれを成し遂げたいと思っています」