昨年10月に中学2年生の若さで命を絶った滋賀県、大津市の男子生徒(享年13)。7月17日、遺族が加害者とされる同級生男子生徒A、B、Cと保護者、市を相手どり損害賠償を求めた裁判の第2回口頭弁論が行われた。

法廷では、3人の加害者生徒全員とその家族が揃っていじめの事実を否認し、対決の姿勢を明らかにしている。

「いじめはAとBの主導で行われたようです。男子生徒が自殺した直後、AとBは『死んだやん』と笑いながら彼の顔写真に画びょうを刺していたそうです」(社会部記者)

Aの自宅は、滋賀県大津市内の高台に位置する高級住宅街にあった。父はデザイン会社を経営。母はPTA役員を務めていたと言われる。ごく普通の家庭に育ったというAだが、変化は突然、訪れた。

「Aは被害少年と交流を持つようになってから変わり始めたようです。優しかった母も、モンスターペアレントのような姿を見せるように。昨年11月に開かれた緊急保護者会では『ウチの子は悪くない!』とビラをまき、わめき立てたそうです」(地元紙記者)

学校にいられなくなったAは、京都市内の中学校に転校した。Aの父親の会社は大津から山を越えてわずかに京都市へ入ったところにあった。訪ねると、軽自動車に乗ったA、の父親が現れた。警戒するように本誌記者を見る。取材と伝えるが首を横に振るだけで、何を聞いても無言。どこか疲れ果てたようにも見えた。転校先の生徒はこう語る。

「Aのことは噂になってる。去年の11月から通ってるけど、みんな無視してるわ。でも、あいつはしれっとしてるよ」

罪の意識は、みじんも感じていないようだ――。

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