「8月下旬の昼下がり。映画の公開直前で多忙な時期でしたが、織田裕二さんは”恩人”が眠るお墓を密かに訪れたそうです」(芸能関係者)

映画『踊る大捜査線 THE FAINAL 新たなる希望』が7日、公開初日を迎えた。’97年の連続ドラマから始まって以来、映画や関連作品がヒットしてきた”踊る〟シリーズも、今作でいよいよ15年の幕を閉じる。長年主役の青島刑事を演じつづけてきた織田裕二(44)にとっても、この15年は複雑な”心の変遷”があった。

「織田さん自身はこのシリーズを9年前の『踊る〜2』(’03年)で完結させようとしていました。正確に言えば、’04年3月にいかりや長介さんが72歳で急死したことで、織田さんは続編製作を断念したのです。いかりやさん演じる和久平八郎は、青島刑事にとって父親のような存在でしたから、織田さんは『和久さんのいない”踊る”は意味がない』と思っていたようです」(フジテレビ関係者)

しかし、織田の決意とはうらはらに、周囲は続編を熱望。次々とヒットする大人気シリーズを、簡単にやめるわけにはいかず、何度となく続投のアプローチがつづいた。織田はそのたびに『いかりやさんのいない”踊る”なんて僕には考えられない』と首を縦に振らなかったという。

「しかしある夜、いかりやさんが織田さんの枕元に立ち『青島、いつまでも止まっていちゃダメだ。お前ならできる!』と、力強く励ましたそうです」(前出・映画関係者)

”天国からのエール”を受け止めた織田は、前作から7年を経て『踊る〜3』で再びスクリーンへ戻った。そして『踊る〜3』から2年が経ち、ついに迎えた完結編。しかし『踊る〜』との決別が近づくなか、織田はある思いを口にするようになったという。

「織田さんが『和久さんの年齢になった青島を演じてみるのは、どうだろう』と。本番の合間のたびに『定年まで勤めた青島はどんなふうになっているのかな』と言うんです。スタッフが『FINAL』の続編は出せませんよ、と言ったんですが、彼は『でも、続けたいんです』と不満そうでした……」(前出・フジテレビ関係者)

公開直前の極秘墓参で、織田は『踊る〜』”続編”への思いをいかりやさんの墓前に伝えたことだろう。FINALを迎えても、織田の『踊る』への熱い思いは消えそうもない――。

関連カテゴリー:
関連タグ: