「美代子被告は、次々と標的にした家庭からお金を巻き上げていきました。自らは決して手を下さず、取り巻き男性らに暴力を加えさせる。そして恫喝することで、家庭を恐怖で支配していくのです。巻き上げたお金で、彼女はぜいたくな暮らしをしていました」(社会部記者)

兵庫県尼崎市で起きた連続暴行死事件の全容が次々と明らかになってきている。だが、中心人物とされる角田美代子被告(64)についてはいまだ報じられない部分が多く、多くの謎が残されている。そのひとつが彼女のお金への執着だ。周囲の家庭を次々と崩壊させてまでお金を巻きあげていった角田被告。そこにも、彼女の幼少期の環境が影響しているようだ――。

彼女の実家は尼崎市内にあったというが、今は残っていないという。そこから少し離れた場所に美代子被告の祖母が暮らした自宅があった。現在は廃墟と化していたが、近所の住民から一家について話を聞くことができた。「美代子被告の母や叔父もかなり好き勝手していて、誰も働いているのを見たことがありませんでした。一度、この叔父に『働かなあかんやろ』と言ったら『働くなんて、めんどくさいんじゃ!』と言い返してきました」

だが、凄腕の手配師だった父のお陰で、家庭は裕福だったようだ。別の住民が回想する。「美代子被告は幼いころから金に苦労した事がなかったみたいです。高校も、学費の高い大阪市内の私立高校に通っていたようですから」
 
裕福な生活を経験してきた角田被告は、20代のころには、恐喝をしてでもお金を巻き上げるようになっていた。「自分が駐車違反で捕まったら近くの住人に『警察にチクっただろう、金よこせ!』と言いがかりをつけてくる。とにかく近所トラブルが多いので有名でした。
最近では、近所の人は彼女に近づこうとはしません。宅急便を代わりに受け取ったりした日には、『中身がダメになってるやないか! 弁償しろ』と金を要求してきますから」(前出・別の住人)
 
そして次第にエスカレートしていき、ついには死者を出すに至ってしまったのだ。前出の社会部記者はこう語る。「近所の男性によると、尼崎市にある彼女の自宅マンションは高級クラブのような豪華さで、なかには高価な食器や貴金属がズラリと並んでいたそうです。美代子被告はそのうちの一部を指し『あれだけで2億円やな』とも言っていたそうです。でも、働いている様子はなかったみたいですね」

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