10月28日、第25回東京国際映画祭が閉幕し、コンペティション最高賞にあたる東京サクラグランプリにイスラエルとパレスチナ問題を背景に家族のドラマを描いた『もうひとりの息子』が受賞した。

同作は、出生時に病院で取り違えられたイスラエルとパレスチナの若者とその家族が、戸惑いながらも希望を見いだすまでを描く。

ロレーヌ・レヴィ監督は「これは本当ですか?」と信じられない様子で「今日は最高です!」と大喜び。キャストやスタッフ陣にお礼を述べて「この賞をイスラエルとパレスチナの子供たちに捧げたい」と受賞の喜びを語った。また、同フランス映画で昨年のグランプリ作品『最強のふたり』のヒットについて聞かれると「素晴らしい映画だったし、それぞれの映画にはそれぞれの道があって、美しい。私の作品は扉を開くことができると思っている」と自信を見せた。

一方、一般客から最も多くの支持を得た『観客賞』には、追突事故で高次脳機能障害を負ったディジュリドゥ奏者を描いた『フラッシュバックメモリーズ3D』が選ばれた。松江哲明監督は「お客さんがあたたかい拍手や感想を伝えてくださった。本当にありがとうございます」と喜びを語った。(撮影:高田太郎) 

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