今年の流行語大賞候補筆頭の『じぇじぇじぇ!』。でも『あまちゃん』特有の細かいギャグやオマージュを指す『小ネタ』という言葉も最近やたら耳にしませんか?そこで、本誌連載『週刊あまちゃん批評』でおなじみの作家・中森明夫さんが、『へえ〜』な小ネタを徹底チェック。ランキング形式でお届けします!
【第1位・『無頼鮨』の梅頭のモデルは『ど根性ガエル』の梅さん!?】
東京EDOシアターの裏手にある『無頼鮨』は、女優・鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)の行きつけの店。板さんの梅頭(ピエール瀧)は、「小林薫のつもりかしら?」(鈴鹿)というセリフから、『イキのいい奴』(NHK総合で’87年放送)がモデルとも言われたが……。「あれは『ど根性ガエル』の梅三郎でしょ、呼び名も“梅さん”だし、間違いない!いまにピョン吉のTシャツを着たヒロシ(小池徹平)が無頼鮨にやってくるかもよ(笑)」(中森・以下同))
【第2位・ハンガーアクションの元ネタは武田鉄矢の『刑事物語』、そしてその放送回は101回目!】
水口(松田龍平)とアキ(能年玲奈)が、太巻(古田新太)の部屋に呼ばれ、鈴鹿の過去の秘密を打ち明けられる場面。水口がハンガーに手を伸ばすと、「『刑事物語』じゃないんだから!」と大騒ぎのGMTメンバー。「ハンガーから『刑事物語』で武田鉄矢さんはすぐに思いつきますよ。でもその日の放送回数が101回目なんです!それで武田鉄矢ネタとくれば、『101回目のプロポーズ』(フジテレビ系で’91年放送)。これは偶然じゃないね」
【第3位・『探偵物語』で松田龍平父と薬師丸ひろ子が共演しているというつながり】
薬師丸ひろ子は30年前、松田龍平の父である故・松田優作と映画『探偵物語』で共演。「タクシーに乗る鈴鹿に『あら、あなたは?』と聞かれ、水口が自己紹介した。あれは、龍平を通じて、亡き優作と再会した感動を呼ぶ場面なんですよ。じつは僕、『東京編』でがぜん人気が高まっている“ミズタク”こと松田龍平が、今後のキーパーソンだと思っているんです。アキが『眠れない』って、水口の部屋をたびたび訪れるのも何かの暗示かも」
【第4位・ヤング春子のガサツな仕草は昔のキョンキョンの癖だった!?】
若き日の春子(有村架純)が、アキの夢に出現。太巻の悪口を言った後、「うまいこと言った!」と手を叩くんですが、じつはコレ、アイドル時代の小泉今日子の癖なんです。「バラエティ番組『パリンコ学園No.1』(TBS系で’82〜’83年放送)などで、キョンキョンがよくやっていた。ここまでやらせるとは宮藤官九郎恐るべし」
【第5位・GMT47のアイドル衣装は“ももクロ”をイメージしていた】
カラフルでかわいい、フリルいっぱいのGMT47のワンピース。衣装を担当した西川まりさんによると、「監督さんから『はっきりした色で。ももいろクローバーZのイメージで』との指定をいただき、5〜6案考えたなかでこのワンピースの衣装がOKになりました。元気が出るようなアイドル衣装を意識して作りました」とのこと。