憲法改正、原発再稼働を推進する自民党が、7月の参議院選挙で圧勝したことで、一気に右傾化へと突き進むのではないかと懸念されている。今後の日本の将来を暗転させるかもしれないニュースに、美輪明宏さんは怒りをあらわにした。

「参院選の結果は予想どおり。そもそも原発を奨励し、これだけの借金だらけのボロボロの国にしたのはどこの政党ですか?自民党ですからね。新聞やテレビも、“アベノミクス”と騒いでいますが、実感としてさほど景気もよくなっていないし、給料も上がっていない。つまり、実体経済とはあまり関係がない」

 今の日本を見ていると、戦時中の大政翼賛会に煽られて、新聞やラジオといったメディアが国民を第二次大戦に駆り立てて戦争に持っていった状態とそっくり、と美輪さん。憲法9条を変える条件として、自民党が徴兵制を敷くなら年齢なんか関係なく、赤紙1枚で政治家は自分自身が言い出しっぺとして出兵する。戦争が始まったら、必ず第一線でゲートルを巻いて鉄かぶとをかぶり、兵隊として出ていただくこと、という。

「さらに連帯責任として、その家族、お父さんや兄弟、子ども、孫、揃って鉄砲を担いで戦争に行っていただく。そして自民党に投票した方々も、自民党の憲法改正草案を読めばわかるように、徴兵制を承知で投票なさったのだから、赤紙1枚で戦争に出ていただく。戦争がどれだけ悲惨で、理不尽で、矛盾しているものか。ご自身と家族が兵士となり、第1線に行かれるのなら第9条を改正してください」

 9月から開催される『美輪明宏/ロマンティック音楽会2013』では、近年ずっと封印していた、自身が作詞・作曲をした強烈なメッセージソングを歌うと決意したそうだ。「私がシンガー・ソングライターの元祖をやりだしたころの作品を、何十年かぶりに歌います。戦争の愚かさ、悲惨さ……まさに、いまの時代に伝えておくべき歌をお届けします」

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