非の打ちどころのない美形である。そして、今どき珍しいほど“男くさい男”だ。25歳になった三浦翔平は、今を「修業のとき」と言う。
「俺らの世代は、まだやりたいことがやれないんです。『視聴者が求めてるもの』と『こっちが作りたいもの』と『やらなきゃいけないこと』があるでしょ?何がいちばん重要かはすぐわかるし、『絶対こっちがいい』と確信してやっていっても思うようにはなりません。それでもおかしいものはおかしいと言うし、セリフがヘンだと思ったら変えて、OKが出るまでやり続ける(笑)」
妥協が嫌い。適当が嫌い。目先のものだけで判断する人が嫌い。その姿勢はときに「生意気」と言われる。
「上の人とも下の奴らとも同じ意識で、同じ土俵で戦いたいんですよ。甘い気持ちでやってたらすぐに下に負けちゃうし、逆にしっかり意識を持ってれば、上の人にもちゃんと返せる。俺らは『ゆとり世代』とか言われてますけど、負けないでガンガンいきますし、隙あらばいつでも『やっちゃおう』と言ってます(笑)」
ポリシーは、今この瞬間を楽しむこと。そしていつか、楽しむことだけを大切にした作品作りをしたいと言う。
「『ハングオーバー!』(’09年、米映画)みたいな作りの映画、最高っすね。遊びから映画ができて、たまたまヒットして、3まで作っちゃった、みたいな。ああいうふうに、権力とかしがらみとか考えないで、やりたいことを優先した作品作りをしてみたい」
熱く正直な物言いと怒りは、純粋さの発露にも見えて、なんだかいとおしくも思える。このビッグマウスの陰には、人一倍の努力があるのだが……。
「実力が伴わなかったらただのバカになっちゃうから、もちろん努力はしてますよ。でも、教えない(笑)。努力なんかしてない体で、ちゃんとやるほうがカッコイイでしょ。俺、テスト前に『全然勉強してない』って嘘つくタイプなんで!」