多くの人気者を輩出してきた『笑っていいとも!』(フジテレビ系)が、来年3月、32年の歴史に幕を閉じる。野々村真・羽賀研二と共に“初代いいとも青年隊(’82年10月〜’85年3月)”として活躍した久保田篤さん(54)は、当時を懐かしむ。

「生放送なのに放送禁止用語を言ってしまったり、不謹慎なことを笑いに変えたりという“悪ノリ”が多かったですね(笑)。今では問題になりそうなことも、それが許される空気でした。スタッフには『真面目に遊べ』と言われたことをよく覚えています。『ふざけちゃダメだが、本気で遊べ。ハプニングを楽しめ』と」

 久保田さんはしばらくタモリさんの付き人をしていたという。

「タモリさんはとても温厚でふだんは静かな方ですが、実は一度だけキレたことがありました。いいとも青年隊の僕と真と研二が、タモリさんのご自宅に招かれ、すき焼きを振る舞っていただいたときのこと。真がこたつ布団に溶いた卵をこぼしてしまった瞬間、タモリさんがものすごい剣幕で怒鳴って、ビックリ。こたつ布団がおろしたてだったからじゃないかな」

 人々に愛され、長寿番組となった『笑っていいとも!』。ここまで続いた秘訣を久保田さんは次のように語る。

「本来タモリさんは、多忙ななか、僕が出演した映画を見てくれて『おまえ、よかったぞ!』と声をかけてくれるような優しい方。『いいとも』以前は、楽屋ではテレビで出していないハエのモノマネなどをして周りを笑わせていましたが、『いいとも』以降はご自身が前に出すぎず、周りの人たちを立てることが多かった。その優しい気遣いが長寿番組の秘訣だったのかな」

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