「A子さんのことは後援会関係者もよく知っていて、最近ではもう、女将さんのようにかいがいしく獅童さんをサポートしていますよ」(歌舞伎関係者)
1月2日、『初春花形歌舞伎』(新橋演舞場)初日の劇場ロビーに、関係者にあいさつする中村獅童(41)の婚約者・A子さん(30)の姿があった。最愛の母・小川陽子さん(享年73)が昨年12月17日に急逝した悲しみを乗り越えながら、獅童はA子さんと共に新年のスタートを切っていた。
「昨年11月に獅童さんが初めて座頭を務めた『十一月花形歌舞伎』の際は、陽子さんがA子さんを連れて一緒にご挨拶されていましたね」(前出・歌舞伎関係者)
生前、陽子さんは“女将の心得”を、息子の婚約者に引き継ごうとしていたのだ。
1月4日は、A子さんの30歳の誕生日だった。当日、獅童は朝10時過ぎに車で劇場入り。その車からは両手で抱えるほどの着替えや昼食らしき大量の荷物が楽屋に運び込まれたが、A子さんは同乗していなかったようだ。
「彼女は獅童さんと時間差で楽屋にいらっしゃいました。髪を後ろで束ね、新春らしい淡い水色の着物姿で、立ち居振る舞いもしっかりしていましたね」(劇場関係者)
公演終了後、2人は揃って車に乗り込み、劇場を後にした。向かった先は、都内の有名ホテル。午後9時過ぎ、連れ添って入っていったのはホテル内の懐石料理店だった。ここで二人だけで記念日を祝ったようだ。
「獅童さんと連れの女性は、いちばん奥のテーブル席に案内されていました。
ひと通り食事が済むと、獅童さんが向かいの席から女性の隣の席に移り、何やら話しこんでいました」(居合わせた客)
2人がホテルを出たのは、午後11時近くになっていた。再び、車に乗り込んだ獅童とA子さんは、真っ直ぐに帰宅の途に就いた。
「お母さんが亡くなった後は、ご遺骨と位牌は実家にありますから、2人は鎌倉のマンションを離れ、陽子さんの住んでいた都内の実家で生活しています。
A子さんは毎朝、陽子さんの仏前にお水とご飯とお線香を供え、『今日も無事に舞台が務められますように』とお祈りしているそうです」(別の歌舞伎関係者)
葬儀では、「お母さんがいないと何もできない」「これからも僕の舞台を見守ってください」と、母に語りかけた獅童。陽子さんの訓えを胸に、A子さんが彼のことをしっかり支えてくれることだろう。これから続く二人三脚を改めて誓い合った記念日。2人の思いは、天国にいる母にも届いているはずだーー。