好調「テレ東」の代名詞と言えば、ご存知『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』。太川陽介(55)と蛭子能収(66)のおじさんキャラが際立ち、毎回予期せぬトラブルで視聴者の心をわしづかみしてしまう。その2人が対談で明かす舞台裏とは?

蛭子「4日間で最終地点にゴールするという目的が同じだから、僕も太川さんも全然性格も違うし似ていないけど、もう16回も続けてこれたんだよね。この番組は台本がないからかなり自由。僕、マイペースって言われるけど、そんなにマイペース?」

太川「それがわかってないところがマイペースなんだけど、蛭子さんのいいところでもあるよ(笑)。これからも自由にやってください」

蛭子「いろいろ考えてるんだけどなぁ。だって、太川さんが一生懸命地図を見て、路線を調べているのを、僕は一生懸命応援してるじゃないですか」

太川「応援ね(笑)。僕たちは“魔の3日目”って呼んでるんですけど、3日目って路線が見つからなかったり、うまくいかなかったりすることが多くて、疲れもたまってるからギクシャクしがち。険悪になっちゃうよね」

蛭子「3日目もつらいけど、4日目だって僕はつらいですよ。僕がつらいのは、本当にずっとカメラが回ってること。寝るときくらいは一人になりたい。おじさんが一人でやっているような宿は、冬は隙間風が入るし、夏は虫が出る。トイレも水洗じゃないし、僕はビジネスホテルが好きなんです」

太川「温水洗浄便座なきゃ嫌なんだよね。蛭子さんの人生のうち、そんなに温水洗浄便座があった時代は長くないじゃない(笑)。僕は、『こっちの路線を選んだけど、本当に大丈夫かな』っていつも悩んでいるから、実はロケ中の4日間は精神的にもキツくて、全然寝られない。ロケが始まる前日から「あぁ、嫌だなぁ……」ってすごく憂うつ」

蛭子「あと、バスに乗っててトイレに行けなかったのもつらかったですよね。僕も太川さんも1回ずつピンチのときがあってね」

太川「僕たちの撮影隊以外に、景色やバスを撮るロケバスがあるんですが、絶対乗せてくれないよね。出雲ロケのときなんか、僕が舞台で膝を痛めちゃったので、テーピングでがちがちに膝を固めて、痛め止めの座薬を入れて、10キロ以上歩きました。本当にやらせなし。ガチでやってるんです」

蛭子「香川から徳島へ行く県境のバスがなくて、16キロくらい一気に歩いたこともありましたよね。でも最近僕、この番組のおかげか、歩くのが平気になったんですよ。この前は終電逃しちゃって、新宿から三鷹まで15キロくらい歩きました。しかし、テレ東さんってすごいよね。僕ら2人をキャスティングして、台本もなく自由にやらせるってさ」

太川「僕もこの番組を始めるとき、『台本もなくガチでやりたい』って言われて、『マジで? 本気でそんなことやりたいの?』って何度も聞き返しましたからね。30歳前後で仕事がないころ、テレ東さんがずっと旅番組などでコンスタントに使ってくださった。やっとこの番組の人気が出てきて、恩が返せているのかなと思います」