前作『ごちそうさん』を超える高視聴率を続けるNHKの朝ドラ『花子とアン』。その陰には、ヒロイン・はなを演じる吉高由里子(25)の“英語の猛特訓”の日々があった。ドラマで見せる明るいはなとは違い、吉高はインタビューで英語に苦戦していることをこう明かしている。

《クランクイン前からレッスンをしていただきました。どうやって舌を動かせば正しい発音ができるのかとか。でもそれに集中していると、ほかのセリフが飛んじゃうし……》(『花子とアン』公式サイトより)

「吉高さんには、ドラマで話すセリフの英語は、学校で学ぶ英語とは練習方法が違うんですよ、とお伝えしました。英語をきれいに話すというよりも、“伝えたい”という思いをセリフに込められるように指導したんです」

 こう話すのは、吉高に英語を教える塩屋孔章さん。リハーサルでは英語の発音を気にするあまりセリフが思うように出てこないこともあったそうだ。「でも彼女は一生懸命に本当によく取り組んでくれました」という塩谷さんは、吉高の英語に対する姿勢に主人公との共通点があると言う。

「吉高さんは急にアメリカ人やイギリス人の英語をコピーするのではなく、日本人として彼女自身が考えたこと、思ったことをご自分の英語にして話しているのです。だから本当に“はなさん”、花子さんと一緒だと思います」

 発生練習や口の周りの筋肉の使い方の指導では、吉高が思わず赤面するようなことも。

「口の周りの筋肉の使い方を指摘しながら、舌の使い方も指導していました。すごく近くから口を見るので、恥ずかしかったと思います。『これは、仕事で見ていますから』と了解を得ました(笑)」

 そんな特訓を重ねて……、塩屋さんが絶賛するのは、吉高が“本番に強い”ということ。

「いざ本番になると、英語の発音はレッスンのときよりも、すごくよくなるんです。やっぱり、“役を生きている”からだと思うんですけど、とても本番に強いですね」

 英語のレッスンに忙しい吉高だが、お世話になっている先生に、こんなこまやかな気遣いも。

「1月の私の誕生日に、チーズケーキを焼いて持ってきてくれましたね、感動しました。彼女らしいというか、いきなり私のところに来て『ケーキを焼きました』と。それで自分の誕生日だったことを思い出したんです。家に帰って、妻と2人でいただきました。おいしかったですよ」

 厳しくも暖かい指導を受けて、吉高の英語力もさらに磨きがかかることだろう――。

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