スピリチュアリスト・江原啓之さんが、人気漫画『美味しんぼ』で東電福島第一原発事故をめぐり、主人公が鼻血を出す描写があり、福島県民の間から「風評被害」との声が噴出した問題について、読み解いてくれた。

「作者は問題提議として世の中に訴えたかったのでしょう。けれど、「多くの福島県の方にとってはありがた迷惑だった」と指摘する人もいます」

「この場合の当事者、福島の人たちが求めていないことに、県外の人がどこまで関わるのかというのは、判断が難しい。もし「迷惑だ」「風評被害だ」というのであれば、外から余計なことを言わないほうがいいのかもしれません。だからこそ逆に言えば、「問題と思うならもっと自分たちから声を上げなければ」と私は講演などで訴えかけてきました」

「“福島に居つづける方は『大我の愛』からですね。ご先祖様を守ろうとしているんですよね”という捉え方をする人もいます。けれど、これも見極めが難しい。誤解を恐れずに言えば、なかには、その土地への愛着が“執着”になってしまっている場合も……」

「ただ、どんな問題であれ、道を選ぶのはその人自身の自由意志。それが責任主体で生きる=自律ということです「

「震災にかぎらず、支援というのは、ただお金を寄付すればいいということではありません。本当の意味での“自立”と“自律”につながる支援こそが大切だと思います」

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