本誌の対談連載(隔週)『中山秀征の語り合いたい人』第19回のゲストは、極楽とんぼの加藤浩次(45)。加藤がブレイクする前から知る芸能界の先輩・中山に、今だから言える胸のうちを語り尽くすーー。
中山「浩次は、バラエティ番組でどんどん活躍して、得意分野のサッカー番組や『スッキリ!!』のキャスターも務めて、今とても忙しい生活を送っているよね。極楽とんぼについての話を聞いてもいいかな?」
加藤「もちろん。世間の皆さまが許してくれたうえで、会社も了承してくれるなら、僕はもう一度、極楽とんぼとして活動してみたいと思っています。解散はしていませんから」
中山「山本の事件があったとき、浩次が『スッキリ!!』のオープニングで説明をしなきゃいけなかった。情報番組のMCをやっている宿命かもしれないけど、まさか相方のことをね……。」
加藤「あの放送の前の晩から朝5時ごろまで、僕は山本と会って、話をしてるんです。事情も経緯も全部聞いてから、寝ずに日テレに行きました。現場には、吉本の社員がたくさんいたのですが、本番前に『俺の気持ちでしゃべらせてくれ』とたんかを切ったんです。僕の言葉で話させてくれた会社には、感謝しています」
中山「当然褒められた話ではないから、肩をもつことはできない。それでも山本をすべて否定したくない。難しかったと思うよ」
加藤「山本の事件があってからは『山本が戻るまで、俺は絶対に仕事を減らさないように生きていかないといけない。俺が沈んでしまったら、山本が戻れるときにも戻れなくなってしまう』と思うようになりました」
中山「極楽とんぼの続編をやることが、浩次の仕事のモチベーションなんだ」
加藤「そうです。山本を戻させてもらえるんでしたら、なんでも一からやろうとは思っています。正直に言うと、こんなに時間がかかるとは思っていなかったんです。みそぎに何年かかるのかと具体的に想定していませんでしたが、今年でもう丸8年。僕のいちばん下の娘は、パパはピン芸人だって思ってますからね」