4大大会男子シングルス日本人初の決勝進出を果たした錦織圭選手(24)。女性自身9月23日号で報じたが、今年2月には父方の祖母が急逝。錦織は7月上旬、地元・島根に戻り、祖母の墓前に手を合わせていたという。だが、悲劇はこれだけではなかった。
「圭くんがアメリカに戻ってからわずか数週間のことでした。おじいちゃんが7月末に亡くなったんです。葬儀は8月1日。全米オープン直前のことでした。せめて、あと少しだけでも長生きしてくれたら孫の活躍が見られたのに……。そう思うと、いまでも残念で仕方がありません」
島根県にある父方の祖父母の自宅を訪れると、近所の住民はそう語ってくれた。
「圭くんの父方のおじいさんは入院して、最後は施設に入っていました。おじいさんもおばあさんも、圭くんの大ファンでね。自宅の部屋は圭くんのポスターや写真、新聞記事でいっぱい。帰省したときに圭くんと撮った写真は、大きく引き伸ばされていました。入院してからも施設に入ってからも同じ。ベッドのまわりは圭くんで埋め尽くされていました」
自宅には錦織から贈られたフォトパネルがあり、そこには愛する孫から直筆で「いつも応援ありがとう。感謝してます」と書かれていたという。多くの悲しみを抱えて戦っていた錦織。彼の親族の1人がこう語る。
「おじいさんは、圭のことをいつも心配していました。試合に勝つことはもちろん嬉しいけれど、それ以上に怪我せず健康でいてほしいといつも言っていました」
大切な人たちの願いを胸に。錦織は、きっと敗戦を糧にしてくれるはずだ――。