いよいよスタートしたNHK連続テレビ小説『マッサン』。日本で初めて本格ウイスキーを造った竹鶴政孝と妻・リタをモデルにした物語だ。そこで、収録現場にお邪魔して、主人公夫婦の“お母ちゃん”を演じる泉ピン子さん(67)を直撃。今回の意気込みを語ってくれた。

「私のやってるお母ちゃん、ものすごく怖いでしょう(笑)?ちょうどこの前、(キムラ)緑子からメールをもらったけど、簡単に言うと『ごちそうさん』の緑子の役ですね。

 でも、実際に(主人公・亀山政春の出身地、広島県)竹原へ行って感じたんだけど、あそこだったら反対しますよ。だって歩道ひとつとってもビックリするくらい細いのよ。そんなところを金髪の外国人が歩いていたらそりゃあ、みんな驚くだろうし、あの田舎で明治のお母さんが外国人の嫁さんを受け入れられるわけないと思う。私が明治のお母さんだったら、きっと嫁さんを蔵の中に入れて表に出さないね(笑)。

 毎日毎日、『そうじゃけん』『うちが』と、広島弁には苦労していますし、本当に難しい!この前、竹原で地元の記者に『悪いけど広島の人にはいちばん見てほしくありません』って言ったの。『え??』ってみんな驚いてたけど、広島の人にしてみたらちょっと気持ち悪い広島弁かもしれないじゃない?できればあまり見てほしくないのよね(笑)

 現場の雰囲気はすごくいいですよ。(主人公・亀山エリー役の)シャーロット(・ケイト・フォックス)ともすっかり仲よし。日本語もどんどんうまくなってますね。コミュニケーションをとるために、日本語を英語に変換するスマホを買ったんだけど、『今日もよろしく、元気にやろう……』とかスマホにしゃべってると、横から『ハイ、オカアサン、ゲンキデス!』って日本語の返事がきちゃうのよ。じゃあ、このスマホは何なんだよ、って(笑)。何万も出して買ったけど何の意味もねえよ、横の返事のほうが早いんだから。

 ところで(主人公・亀山政春役の)玉山(鉄二)君、いいでしょう?私の“息子”にこんないい男ってなかなかいないよ。自分の年齢を考えると、役者人生で主役から『お母ちゃん』と言われる母親役はきっとこれが最後。最後の息子があんないい男でうれしいですね。泉ピン子最後のお母ちゃん役、気合十分でやっていますから、どうぞお見逃しなく!!」

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