夕飯の買い物から戻ってきたのだろうか。車から出てきた男性は後部座席から果物や野菜などの食材を降ろした。ASKA(56)の実父で福岡に住む元自衛官のKさん(84)だ。 声をかけると、一瞬驚いた様子だったが、記者の顔を覚えていてくれたのか、言葉を選びながら取材に応じてくれた――。

前回、本誌がKさんを独占インタビューしたのは昨年8月。週刊文春が息子・ASKAの覚せい剤使用疑惑を報じた直後だった。

「息子はそういう(薬物に手を出すような)やつじゃないですよ。覚せい剤報道については、私は全然心配していません。息子は剣道を通じて警察官とも付き合いが多いですからね。そんな人間関係もあるのに、はたして薬物に手を出したりするでしょうか?」

当時、Kさんはそう断言し、“幼少のときから剣道を手ほどきした息子”に対する盤石の信頼を見せた。

それから1年2カ月、心労のためかKさんは一回り小さくなったように見えた。実はASKAが薬物依存症の治療を受けた千葉市内の病院へも面会に行っていたという。「この前、(病院に)行って会ってきました」と語るKさん。9月下旬には12週に及ぶ薬物依存症治療のプログラムも終了しているが、彼はこう続ける。

「(治療は)病院におまかせしていますから。(息子は)いまもまだ病院にいるはずですよ」

――スポーツ紙などでは“すでに退院した”とも報じられていますが?
「いえいえ、まだ退院していません」
なんとASKAは自ら希望して、入院を続けているようだ。

Kさんは七段の剣士であり、ずっと地域の少年少女に剣道を指導していたが、「(子供たちの指導には)もう行けないですよ……。 私も、いまはもう(剣道を)やめております」とそう言い残すと、家の中に入っていった。

年老いた父から剣道という生きがいまで奪っていたASKA。退院を拒否したのは、裏切った父のためにも、本気で薬物依存から脱することを決意したからなのだろうか。

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