“ものまねメーク”でいま大ブレイク中の、ざわちん(22)。その母・アロナさん(44)は、彼女の知られざる少女時代、そして「ものまねメーク」誕生秘話を語ってくれた――。
ざわちんは92年8月、群馬県でフィリピン人のアロナさんと日本人の父との間に生まれた。実は彼女には双子の姉がいたのだが、生まれてすぐに亡くなったのだという。3歳からはフィリピンの祖父母の元で育ち、6歳まで両親と離れて暮らした。
「6歳なって日本の小学校に通わせるために、フィリピンに迎えに行きました。けれど、娘は日本語が全然できませんでした。それでも彼女は学校生活を楽しみにしていたんです。でも『顔が黒い』と同級生たちから、いじめられる日々が始まって……。色黒だったので、ガングロとかヤマンバとか呼ばれたみたいで。いじめは、3年生ぐらいまで続きました」
教室の花瓶を男子児童が割ったときも、濡れ衣を着せられた。しかし日本語ができないざわちんは、反論もできず耐えるしかなかった。「ずっと小さい頃からコンプレックスがありました。見た目もそうですし、自分に自信がなかったんです」とざわちんはテレビでそう告白している。そんな彼女の人生を劇的に変えたのが、ほかならぬ“メーク”だった。
「9歳ごろ、私が化粧しているのをじっと見ていたんです。それで、彼女にもメークしてあげたことがありました。いじめのこともあったし、私は娘を誰よりも可愛い子にしてあげたかった。それ以来、彼女は私に内緒でお小遣いをためて化粧品を買い、自分でもメークをするように。“ものまねメーク”に進化したのは中学3年生のときでした」
母に初めてメークしてもらったざわちんは、自分が“日本人の顔”に見えたことがすごく嬉しかったという。みんなと違う容姿に劣等感を抱いていた彼女は、メークに救われ、腕を磨いていく。同世代の憧れである桐谷美玲のようになりたいと、密かに試行錯誤を繰り返していた。そして“ものまねメーク”が完成したとき、ざわちんは同級生から慕われるようになっていた――。