4年半、沈黙を守り続けてきた歌姫の復活。ニューヨークから届いたその第一声は、聞き取れないほど小さく、かすれていた。
「日本もいま、低気圧の影響ですごくお天気が……」と固唾を呑んで見守っていた日本の視聴者に挨拶したのは、中森明菜(49)。企画枠のサプライズゲストとして12年ぶりにNHK紅白歌合戦に出場。今月発売される新曲『Rojo−Tierra−』を熱唱した。公の場に姿を見せたのは、実に4年5ヵ月ぶりだ。
「明菜さんが体調不良で歌えないときに備え、歌唱風景を事前収録するという“保険”も掛けて、万全の態勢で臨みました」(音楽関係者)
当日、ニューヨークでの本番は、現地時間で朝8時40分から。しかし、明菜は3時間前にはスタジオ入りし、メイクと衣装の準備をして、生放送に臨んだという。実は、こんな計画もあったとNHK関係者は明かす。
「天気の話をした部分で、当初は松田聖子さんと生でトークを交わすという演出も練られていて、明菜さんも同意していたんです。結局、歌う前によけいな緊張を与えてはいけないという局側の配慮から本番直前にボツになりました」
体調は以前よりもずっと良くなって、この日のスタジオでは笑顔も見せていたという。
「予約が取れない年末のニューヨークで、NHKが用意したホテルは超一流クラス。昔のように“お姫様扱い”されて、すごく嬉しかったようで、『これ、(飛行機の)ファーストクラスで出るのと一緒ですね』と、キャビアが瓶ごと出されるホテルのサービスに、はしゃいでいたそうです」(前出・音楽関係者)
紅白でも、歌い始めたとたんに表情も声も一変。歌姫復活を印象づけた。今年の紅白歌合戦では、企画枠ではなく“紅組”の一員としてNHKホールで歌う彼女の姿を見てみたいーー。