「ふだんから昼間、ふらっと街を歩いたりしますよ。洋服を買いに出たりとか。最近は、セットアップとスリッポンを買いました、流行ってるって聞いたので。40代に近い、大人のおしゃれを身につけたいと思って。人に声をかけられることもありますけど、臨機応変に対応していますね、ピースサインをしてみたり(笑)」
と話す氷川きよし(37)。街で普通にショッピングとはちょっと意外。でも、近ごろ人と会うことが、もっぱらのリフレッシュ方法なんだとか。
「ツアーにしても、 旅にしても、人との出会いが活力になりますよね。その土地で何を食べるかも大事ですけど……鹿児島なら、空港に売っている玉ねぎ入りのさつま揚げ。飛行機の中で食べてめっちゃ感動したんです、甘みがあって。熊本に行ったら、パンチの効いたとんこつラーメン。佐賀に行ったら、佐賀牛を食べてみたい……って、けっこう食の話になっちゃいました(笑)」
新曲『さすらい慕情』を引っさげて、今年もコンサートツアーが始まる。
「おかげさまで、ツアーはもう14回目です。デビュー当時、まわりの大人たちは期待していなかったと思うけど、ファンのみなさんのおかげで14回も。ありがたいですね。人の心は、1分、1秒、と変わっていくものだけど、そのなかで僕のファンのみなさんは……本当にありがたいです」
この日も、蔵前の街歩きロケの途中、人との出会いあり。テニスボールがはるか頭上で取れなくなってしまった少年に「どうしたの?」と声をかけ、ボールめがけてジャンプ。少年はボールを手にして、「ありがとうございます」と去っていった。
「でもホント、誰かの何げない言葉で励まされたり、元気をもらったり。人は人の中にしかいないんだ、ってあらためて思うんです」