東京都渋谷区の高級住宅地にある地下1階地上2階の豪邸。4月15日に亡くなった愛川欽也さん(享年80)が、妻・うつみ宮土理(71)と’00年に建てた自宅だ。17日に密葬が行われて以降、うつみはずっと自宅に引きこもり、愛川さんの遺骨と位牌を守っている。うつみの弟(70)は言う。
「私たちは5人きょうだいで、(姉には)甥や姪が20人ほどいるのです。彼らが代わる代わる姉の家を訪れ、励ましています。姉も体調が良いときは、料理を作って振舞えるようになってきました」
4月21日は愛川さんの初七日。自宅には大勢の親戚が集まったが、愛川さんの長男と長女は姿を見せなかったという。
「長男で俳優の井川晃一さん(56)と長女で女優の佳村萠さん(55)は前妻・通子さんの子供です。17日の密葬には出席しましたが、それ以降は初七日にも呼ばれず、うつみさんとは顔を合わせていません」(愛川さんの知人)
うつみと愛川さんの2人の子供は遺産相続を前にして“冷戦状態”にあるというのだ。愛川さんの遺産で主なものは3件の不動産だ。前出の渋谷の豪邸、目黒区の劇場『キンケロ・シアター』、そしてその近所に3階建てのビルもある。
「特に土地の評価額は大きいですね。3件がすべて高級住宅地にありますから、あわせると13億円ほどになります」(自宅近所の不動産業者)
不動産はすべて愛川さんとうつみが半分ずつ所有していたため、愛川さんの所有分である6億5千万円が遺産相続の対象となる。
「そのうちの半分を妻のうつみさん、4分の1ずつをお子さんたちが相続するわけですが、現実的には自宅や劇場を分けるわけにはいかないでしょう。また、うつみさんは1億2万円、お子さんたちも5千万円もの相続税を支払わなければいけません。遺産が高額すぎると、“本当の親子”でも相続税の支払いがままならず、もめるケースも多いです」(税理士)
愛川さんが望んでいたというキンケロ・シアターの存続のためにも、長男・長女との話し合いは不可欠だ。“冷戦”終結の日は来るのか。