「私、実はテレビが大好きなの。テレビをつけっぱなしで台本読んだり、テレビを見たり、また台本見たりを繰り返して、ちっとも台本を覚えられない(笑)。集中しろって感じでしょ?」
そう語るのは、隔週連載『中山秀征の語り合いたい人』第38回のゲスト、女優の浅丘ルリ子さん。日活映画が大好きな中山が理想の女性だと言ってはばからない浅丘さんとの初対談は、あっという間に時間が過ぎていきました。今年で芸能活動60周年を迎える浅丘さんとのぶっちゃけトーク、スタートです。
中山「プライベートを少しお伺いしたいのですが、よろしいでしょうか……?」
浅丘「毎週土日のどちらかは、友達を誘って必ず映画館に行っています。やっぱり映画は、大きなスクリーンで見たいから」
中山「さすが映画人ですね!」
浅丘「先日、近所のレストランの前を通りかかったら、店内にどこかで見たことがある人がいたの。『あぁっ!』と気付いて、『今会わなきゃ、一生会えない』と意を決して、店内に入りました。ノーメークだし、マスク、メガネ、帽子のいでたちでしたが、『突然お邪魔いたします。お化粧もしていないんですけど、わたくし、浅丘ルリ子と申します』とお声かけしたら、相手もパッと立ちあがって……」
中山「えぇ〜?どなたなんですか?」
浅丘「『わたくし、ずーっと【JIN-仁-】を見ておりました。先日も【風に立つライオン】を拝見いたしました』って言ったの!」
中山「大沢たかおさん!大沢さんもビックリなさったでしょうね〜」
浅丘「この度胸ね!いつもこんなことをするわけではないのだけど、【仁】は再放送も見ていたし、映画も見たばかりだったし、今、大沢さんは私が大好きな俳優さんなの。でも、迷惑だったかもなぁ〜」
中山「気になったら飛び込む姿勢も、若さの秘訣なんでしょうね」
浅丘「だって、この機会を逃したら、眠れないじゃない(笑)。この前画面で見ていた人がそこにいるのに、通りすぎるのはもったいないもの。人生ってまたいつ会えるかわからないから」