春雨の中、都心の急坂を全力疾走する1台のママチャリ。乗っているのは、パックンマックンのパックン(44)だ。その自転車には、前後に幼い2人の子供がちょこんと座っている。パックンといえば、米国出身で名門ハーバード大学卒のインテリ芸人。04年に、モデルだった日本人女性と結婚。いまでは8歳の長男と6歳の長女の良きパパだ。

パックンは、1軒の建て売り住宅の前で自転車を止めると、販売員に熱心に話しかけ始めた。これはもしかして新居探し?ところが、近くで酒屋を営む店主が、意外な証言を――。

「パックンが新居探し?そんなハズはないですよ(笑)。だって、ほらまだ4月なのに屋上に鯉のぼりが飾られている、あの大豪邸。あそこがパックンのお宅なんですから。パックンはよくうちにも買い物に来てくれて『おじさん、いつも元気ですね』ってお世辞も上手(笑)。ご近所づきあいも100点満点なんですよ」

 なんと、すでに都内に自宅を購入していたとは!そのパックン宅は、3階建てのまさに豪邸だった。この一帯は都心の一等地。近所の不動産会社によると、土地建物あわせて2億円近いだろうという。仕事を終えて帰宅してきた本人に直撃した。

「ああ、この家ですか? 僕ら一家の持ち家なんですよ。誰にも言ってなかったけれど、(建てたのは)一昨年だったかな?」

 突然の取材にも、笑顔で答えるパックン。

「昔はハリウッドデビューという夢も実は持っていたんです。でも、今は日本で幅広く仕事をさせていただけてね。子供たちも家ではバイリンガルですし、ゆくゆくは2カ国を股にかけるような人間になってほしい。でも今は、アメリカに帰る気持ちはないんですよ」

 そして、こう付け加えた。

「ここに家を建てて、自分の“本拠地”ができたなと思っているんです。僕はいつも『僕の国はもう日本ですよ』と言っています。だから、もうしばらく頑張らせていただいて、引退したらわからないけれど、少なくとも子供が大学に入るまでは日本でやっていきます」

 日本人よりも日本を愛し、“ジャパニーズ・ドリーム”を達成したパックン。“第2の母国”にマイホームを構え、どっしりと根を張って生きていく決意が見えた――。

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