加賀まりこさん(71)の住む神楽坂にある、とあるホテルで久しぶりに再開した2人。隔週連載《中山秀征の語り合いたい人》。今回は、50年以上女優を続けてきた加賀まりこさん。語り合うなかから、いまでも“新しいこと”に飛び込むことができる秘訣が見えてきた。

中山「加賀さんと僕は2回り違うんですか。71歳、異常にお若いですよね」

加賀「そんなことないって。私たちが考える70代像がもう間違っているのよ。私と同世代だと、浅丘ルリ子さんしかり。ただ、私は本当にやりたい仕事しか受けないようにしてるの。悪いけどお金はあるし(笑)、普通に生活していたらそんなに使わないじゃない」

中山「本当に好きなことをやって、無理はしないということですね」

加賀「だからストレスがない。すごく優しい旦那さんもいるし。60歳のときに、やっと振り向いてくれて。でも出会ったのはもっと前。入籍はしていません」

中山「60歳から恋愛をして、新生活をスタートされたわけですが、年齢的に諦めちゃう方もいるじゃないですか」

加賀「まだまだ女性としてもったいないと思います。わたしは今だって初めての俳優さんとご一緒するときは新鮮に感じる。たとえば長谷川博己さんは、役柄は親子でも私をレディとして扱ってくれて『加賀さん、そこ段差があります』なんて言ってくれて。その優しさがうれしいもの」

中山「そういう出会いもあるんですね(笑)」

加賀「共演した若い方は、なんか知らないけど、ちゃんとアドレスと電話番号をくれたり。私は要求した覚えないんだけど(笑)。最近だと、関ジャニ∞の横山裕くんと一緒で、最初は私のことを怖いと思ってたみたいだけど、話しているうちに『70歳なんですか?』『60歳で旦那さんを?』って、どんどん仲よくなっていって。ジャニーズのコに初めてごちそうになりました(笑)」

中山「横山くんがごちそうを?」

加賀「そうなの、それも3回も。だから千秋楽の前に何か返そうと思って。彼はいつもおしゃれな靴を履いているから、サイズを聞いてプレゼントして」

中山「加賀さんの交流は、同世代だけじゃないっていうのが、面白いですね」

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