大晦日の風物詩、NHK紅白歌合戦。例年10月には司会者が発表され、11月には出場歌手が出そろう。今年は司会者にタモリ(70)が内定したと報じられて話題を呼んだが、その後、一転して「スケジュールの都合により辞退した」と伝えられた。目玉候補に“拒否”され、早くも出鼻をくじかれたNHK陣営。だが、前出のNHK関係者はこう語る。
「紅白の司会者には、生放送の対応力と安定感が求められます。その点、タモリさんの右に出る者はいません。NHKとしては紀行バラエティ番組『ブラタモリ』で関係を築いてきましたから“まだ望みはある”と、水面下での再オファーを考えています」
紅白の選考会議はNHKの一部の企画メンバーで構成され、内容は秘密厳守。会議も完全密室で行われている。そこでまず浮上しているのが、“メモリアル枠”での起用だという。
「還暦を迎えた郷ひろみさん(60)は出場確実といわれています。またデビュー35周年を迎える近藤真彦さん(51)、30周年の今井美樹さん(52)、同じく30周年のSHOW‐YAや20年ぶり再結成を果たしたREBECCAの名前も。40周年の舘ひろしさん(65)はラグビー日本代表の応援団長ですから、五郎丸歩選手(29)を審査員にしてはという声もありました。X JAPANは20年ぶりに国内ツアーを行いますし、紅白出場となれば18年ぶり快挙。今年の目玉になるでしょう」(前出・NHK関係者)
さらに、今年話題となったアーティストたちへのアプローチにも余念がない。
「吹石一恵さん(33)と結婚した福山雅治さん(46)にはライブ先からの中継でもぜひ出演していただきたいところです。また昨年の紅白に出場し話題を呼んだ中森明菜さん(50)にも接触してますが、『生放送では歌えない』という反応だったそうです。あらゆることを譲歩して交渉していますが、残念ながら難しそうです」(前出・NHK関係者)
紅白と縁の薄い大物との交渉は難しく、井上陽水(67)、山下達郎(62)、宇多田ヒカル(32)などは、早々に撃沈。そんななか、出場の可能性が高いとされる大物グループが!
「Mr.Childrenです。彼らは08年に初出場を果たしており、実現すれば7年ぶり。もともとミスチルは『音楽で競いたくない』という理由から、出場を断ってきていました。しかし今年は局の看板音楽番組『SONGS』が1年間密着しました。長期にわたる撮影で局スタッフとの信頼関係は上々。昨年から紅白は『SONGS』チームが選考に関わっていますし、局も手ごたえを感じているようです」(前出・NHK関係者)
紅白は近年『朝ドラ企画』などの特集で盛り上げてきたが、今年はさらにバリエーションに富んだ企画を考えているという。そんななか、NHKが熱望している企画があった。
「つんく♂さん(47)特集です。喉頭がんのため声帯を摘出したと公表されてから、NHKは密着取材を続け9月にインタビュー番組が放送されました。『SONGS』では長瀬智也さん(36)が熱唱し、つんく♂さんがギター演奏するコラボも実現。クミコさん(61)やクリスハートさん(31)らもつんく♂さんの曲を歌いました。紅白ではそうしたゆかりのあるアーティストやモーニング娘。のOGなどに総出演してもらい、ヒット曲を合唱。最後は、つんく♂さんに筆談してもらうという感動の企画です」(前出・別のNHK関係者)
密室の会議室で膨らんでいく紅白の大構想。それらを実現させるべく、スタッフたちは今日も出演交渉に奔走し続けている――。