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「『追憶の森』は、目に見えないモノや死生観の描き方がとても日本的なんです。心の襞にふれるような繊細な作品ですよ!」

 

そう語るのは、日本を代表する国際派スター・渡辺謙(56)。アカデミー賞受賞俳優のマシュー・マコノヒー&名匠、ガス・ヴァン・サント監督とタッグを組んだ“泣ける”ミステリー映画『追憶の森』が4月29日に公開。それを記念して、謙さんの素顔に迫ります。

 

ツイッターでよく自撮り画像を披露している謙さん。「『女性自身』のために謙さんの自撮り画像をください!」とお願いすると、「よしっ、今から撮ろう!」とノリノリに。ありがたいとはいえ、SNSのような誰でも見られる便利なツーツで“発信する”難しさを感じているとか−−。

 

「なんでもかんでも発信する、ただつぶやきたいからつぶやくというのは、意味がない。僕は伝えたいことがあるときには書くけれど、1カ月くらい書かないときもあります。『このアカウントは本当に渡辺謙のモノ?』と疑われることもありますよ。でも、僕らの仕事って空蝉みたいなところがあるから、いいんですよ。“誰がどうだ”って言えばそうなるんです。僕はもしかしたら、自分の家にいるとき以外は渡辺謙を演じているのかもしれないな」

 

人間ドックを受診して胃がんが早期発見され、手術も無事成功した謙さん。娘の杏さんが双子を妊娠するなど、おめでたい話も!

 

「父として、俳優の先輩として、昨年彼女(杏)から相談を受けたところでの報告だったんです。まったく違う仕事をしている父親よりはサジェスチョンしやすいだけで、基本は父目線で話をしますよ。親として何が彼女の幸せかということを優先しますので」

 

そして、最近ハマっているのは新たに渡辺家の家族になった子犬のしつけ。

 

「たまたま昨年12月にウチにプードルが来ちゃったんですよ。また親バカだって言われちゃうけど、わーっと跳ね回ってても、僕がバッと『待て!』と言うと、ちゃんと座って『待て』をする。ご飯のときにも『待て』ができますから、この子は賢い子だなって(笑)」

 

そんな愛にあふれた謙さんが出演する映画『追憶の森』は、生きる意味、人と人との絆、愛など多くのテーマを盛り込んだ作品だ。結婚生活に問題を抱えていたアーサー(マシュー・マコノヒー)と運命的に出会うタクミを演じている謙さん。

 

「命を絶つために富士の樹海に入った2人が、必死で生きるんですよね。すごく逆説的な現象なのですが、極限の状態で人はこんなに必死で生きたいと気づくんだ、いや、気づく前に動いている不思議な生き物なんだと思いましたね。そんななかで人と人との間に何が生まれるか、考えさせられる作品だと思います」

 

謙さんはタクミの生き方を“実線”ではなく“点線”のようなものだと評す。この作品にはハッと息をのむ驚きの結末も!結末を知ったうえでもう一度見たくなる作品だ。

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