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“ジェンダーレス男子”として、モデル業を中心に、テレビなどにも活躍の場を広げているとまん(22)。スキンケアに何時間もかけたり、脱毛にも余念がない一方、「食欲がない」ために体重は40キロ!さらに睡眠欲も性欲もなく、草食系どころか「絶食系」と公言して話題になっている。

 

そんな“こだわりの息子”について、宮城県に暮らす母・佐々木絹子さん(52)が初めて取材を受けてくれた。

 

「テレビで『性欲がない』と言ってたときは“ああ、やっぱりな”と思いました(笑)。今まで、女のコと付き合っているという話は聞いたことがありませんので。食が細いのも幼いころから。2カ月に1度、上京してとまんの家の“点検”に行くんですが、冷蔵庫の中はチアシードやスムージーの材料など美容系のものばかり。私が前回、上京したときに作り置きしたカレーは、冷凍庫に眠ったままになっていました」

 

絹子さんは、とまんが小学生時代から独特の美意識を持っていたと感じている。

 

「戦隊ヒーロは好きでしたが、キャラクターがプリントされているような洋服は一切着ない。ヘアスタイルにもこだわりがあり、いつも大きな耳にかけていた伸ばしたもみあげは、絶対に切らせてくれませんでしたね。姿勢もやたらとよくて、歩くときも宙に浮いているみたいに、すーっと横にすべっているような感じだし、笑うときは“オホホ”と口に手を当てる。しかも私が『オナラしてみ』と言っても『なんでオナラが出るの?』と絶対にしないんです。“私たちのような親から、よくこんな雅な子どもが生まれたな”と夫とも話していました」

 

一風変わってはいたが、それがとまんの個性でもあり、両親は口出ししなかった。ジェンダーレスの片鱗が見え始めたのは中学時代。

 

「いつもおだやかで、ニコニコしているタイプ。中学生になったら、誰と誰が付き合っているという話が、母親の間でもありますが、とまんの話題は一切なし。むしろ、女のコの母親に『男のコと遊びに行くなら、とまんくんにしなさい』なんて言われるくらい。人畜無害な男子と思われていたんでしょう(笑)」

 

“この子に恋人はできるのか”という心配があったという絹子さん。

 

「もしかしたら男のコが好きなのかと思って聞いてみたんですね。『それはない。単に女のコと付き合うのが面倒くさそうだから』と。あの子らしい答えでしたね」

 

両親とは何でも話し合い、大きな反抗期を迎えることもなかったが、中3のとき、親子の激しい衝突があった。

 

「学校のやんちゃグループと仲よくするようになって、服装、態度も目つきも話し方も“おらおら系”に路線変更。周囲からも『とまんくん、どこに向かっているんだ』という声が聞こえてきました。このときばかりは悲しかったです。それまでは人と違うことが好きな子だったのに」

 

友達付き合いに口を出す絹子さんに対して、当然、とまんは「何で親に、友達付き合いを制限されなくてはならないのだ」と反発する。絹子さんは思いを伝えた。

 

「『あなたの個性が変わらないなら、誰と遊んでも反対しない。でも、14年間、一生懸命に家族や周囲の人たちに磨いてもらったあなたの個性を台無しにするなら、それは認められない』と。最終的には理解してくれたみたいで、中学を卒業するとき、あのときは『自分が馬鹿だった』と手紙を書いてくれました」

 

絹子さんは先日、とまんの出演するライブを見学し、その夜は息子の部屋に泊まった。

 

「とまんが『自分の子どもも芸能界に入れたい』と言っていたので、安心しました。本人がつらいと思う世界なら、子どもを入れたいなんて思わないはず。よほど楽しく、充実しているんだと感じました」

 

と素直に喜びつつ、気を取り直したように絹子さんが最後にポツリ−−。

 

「そういえば、子どもの話をする前に“性欲ゼロ”なんて言ってる場合なんでしょうか。大丈夫かしら……」

 

親の心配は尽きそうにない。

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