「アドリブは要求されましたけど、時代背景をいろいろと考慮して、僕のプランとしては、人を楽しませたり、女性を笑顔にさせるためのユーモアとしてキザなせりふを言う男と分析して演じました」
そう話すのは、NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』で、初登場のシーンから「きみ、かわいらしい顔をしているな」とプレーボーイぶり!?を発揮し、キザだけど常子(高畑充希)をいつもサポートしている甲東出版の編集者・五反田一郎を演じる、ミッチーこと及川光博。今回、ミッチーがその撮影舞台裏を明かした。
「基本的に五反田は、タフで優しくて空気を読む男だと思います。あえての軽妙さを演出している人。あとは常にどんな状況であれ、笑顔でいようとする姿勢が、演じていていい男だなと。ミッチーとしては似ているところはあると思います。私生活での僕は、そこまでキザじゃないと思うんですけど(笑)」
ドラマなどの現場では共演者にあだ名をつけることもあるというミッチー。ヒロインの高畑を何と呼んでいた?
「充希ちゃん。もしくは“先輩”とも呼んでいました。この撮影現場ではヒロインは圧倒的に大きな存在なので、尊敬の意味をこめて。それに対して彼女はユーモアのセンスを持った女性なので、うまいこと僕の呼び名やアドリブをレシーブしてくれます」
自身も兄と妹がいる3人きょうだいということで、小橋三姉妹でいちばん自分に近い人物について聞いてみた。
「三姉妹だったらよっちゃん(三女・美子)かな。常子のように父親代わりになって家族を守るという責任感はなくて、状況を読んで、極力、好き勝手に生きてきた気がします」
ドラマでは常子が出版業へまい進。そこには五反田の存在が大きく関係してくる。ミッチーは今後の見どころをこう語る。
「常子のアドバイザー的存在になっていくんですよね。常子と花山を引き合わせるのに裏で動いたり、相談に乗ったり見守ったり……。やっぱりいい男ですよね(笑)」