愛川欽也さんの三回忌から数日後となる4月下旬の朝。東京・世田谷区にある一軒家から、スーツ姿の熟年男性が出てきた。60代男性としては若々しい着こなしが印象的で、颯爽と駅方面に歩いて行く。昨晩からこの家に泊まっていたようだ。
しばらくすると、同じ家から薄手のカットソーにパンツ姿の女性が出て来た。彼女は、愛川さんが主宰していた劇団『キンキン塾』の看板女優だった任漢香(41)。愛川さんの“愛人”と報じられてきた女性だ。そして、彼女と男性が出てきたこの家は、もともとは愛川さんが彼女との“愛の巣”として買い与えたものだった――。
愛川さんと任の“愛人関係”が報じられたのは、愛川さんが亡くなる8年前の07年。愛川さんは、劇団の主役や自身が監督した映画のヒロインに任を抜擢。ついには5千万円といわれる一軒家を彼女に買い与えた。
「驚いたのは、それがうつみさんの実家と目と鼻の先だったこと。“愛川さん、大胆すぎるよ”と、関係者はヒソヒソ話をしていました」(芸能プロダクション関係者)
愛川さんは、この家に自分で運転する車でやって来ては、任との逢瀬を楽しんでいた。だが、亡くなって2年――。愛川さんが“愛の巣”にと任に買い与えた一軒家には、別の“60代男性”が足しげく訪れるようになっていたのだ。自宅で彼女を直撃した。
――愛川さんが三周忌を迎えられましたね。今回はご焼香などはできたのでしょうか。
「……」
質問に口を開かず、彼女は静かに首を横に振る。その後、何を聞いても、彼女は無言を貫き、微笑むばかりだった。だが、次の質問には彼女は違う反応を見せた。
――いま家におられる男性が新しい恋人ですか?
彼女は、はにかんだ表情で、うなずいたのだ。そしてさらに質問しようとする記者に、か細い声で「気が向いたらご連絡しますので……」と言い残し一礼して去って行った。愛川さんのことは、うつみに返すということか。亡くなって2年。天国の愛川さんは、新たな道を歩み始めた任の姿を、意外に笑顔で見つめているような気が――。