結婚を発表した武井咲(23)に、思いもよらぬ“でき婚”バッシングが起きている。先々まで仕事が入っている事務所の看板女優が“でき婚”とは「無責任」「自分勝手すぎる」というのだ。一部では、CMやドラマの降板による「10億円違約金」までが報じられた。でも妊娠・出産が“迷惑”なんて、そっちのほうがおかしくないですか――。
コラムニストの辛酸なめ子さんは、“でき婚”肯定派だ。
「武井さんのスケジュールを見ると、すごいですよね。朝の3時まで仕事してたり。そんな中で“子供を作る”というのは、女性としての本能の叫びがあったんじゃないでしょうか。生存本能というか、『子孫を残さなきゃ』という危機感があると、子供ができやすいらしいです。実際、私の知人からも、仕事が忙しすぎて徹夜が続いているときに妊娠したなんて話を聞きます」
武井へのバッシングは妊娠したことよりも、「世間の嫉妬を買う条件がてんこもりだから」と見る辛酸さん。
「どちらも美男美女で、生まれてくる子どももきっと美形なんだろうし、嫉妬を誘う要素が多いんですね。でもスポンサー企業が言うならまだしも、自分にはまったく関係ないのにドラマがどうとかCMがどうとか言ってる人は暇なんでしょうね。おめでとうでいいじゃないですか。個人的には“末永くお幸せに”という気持ちです」
夫婦カウンセラーの高草木陽光さんは、“でき婚”の危うさを指摘する。
「“でき婚”は、離婚しやすいと言われています。これは結婚するまでに意識を高める準備期間が足りていないことが多いからです。恋人気分のままで“でき婚”してしまうと、いざ生活したら『こんなはずじゃなかったのに』となりがち。家事や育児の役割分担など、現実的な話し合いをする準備期間が足りていないので、結婚後に幻滅しやすいわけです」
さらに、“でき婚”夫婦にとって、子供が生まれた後がいちばん危険だという。
「出産する女性のほうは、不安よりワクワク感が強い。しかし、男性ははるかに無自覚なので、妻と一緒に子供の成長を楽しめず、浮気に走る夫も多いんです。予防策としては、男性が胎動を一緒に感じたりして、お腹の中に自分の子がいる意識を高めること。とにかく、夫婦のコミュニケーションがいちばん大事です」