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経営コンサルタントでコメンテーター、DJ、声優などをこなすタレントのショーン・マクアードル川上氏(47)。ハーフ特有の甘いマスクと心地よい低音ボイスが人気で、4月よりフジテレビの大型情報番組のメインキャスターも決まっていました。そんな彼に経歴詐称疑惑があったとして、17日発売の週刊文春が大々的に報じています。

■真っ黒だった!?彼のプロフィール
公式プロフィールにはテンプル大学で学位取得後、ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得、パリ第一パンテオン・ソルボンヌ大学留学とあったようですが、全ては短期間聴講しただけとあって、本来の学歴は高卒。また自身が経営するコンサルティング会社は、実態はレンタルオフィスでの架空経営疑惑まで持ち上がっています。極めつけは、ハーフと謳っていた自身の出生が、なんと純日本人であったことが明らかになりました。

もはや何が真実かわからない川上氏の経歴。これを受けて川上氏は前出の大型情報番組をはじめ、今までレギュラー出演していたテレビ、ラジオ番組の自粛と謝罪を発表。強引に幕引きを計ったカタチとなっています。

しかしネットでの正体探しとバッシングは現在も白熱し、自称親戚と名乗る人物が出てくる始末。彼のしたことは確かに問題ですが、報道を見ればみるほど、彼をバッシングする我々日本人に透ける「コンプレックス」が見えてきます。私たちはいったい、彼の何を見ていたのでしょうか…。

■批判は彼の肩書きと顔しか見ていなかった証拠
現在も盛り上がりをみせる本ニュースですが、ネットでのリアクションには特徴があります。その1つが「そういえば、彼のコメントは分かりにくかった」「薄っぺらいコメントだと前々から思っていた」という、彼のコメンテーターとしての資質を前々から疑っていたというものです。

しかし、経歴詐称疑惑が持ち上がった後にその非難をするということは「コメントはよく分からなかったけど、経歴のしっかりした人だから、考えもせず話を信じていた」という、肩書きに目がくらんだ自分を露呈するようなものではないでしょうか。

説得力を持たせる材料として、肩書きが有効なのは間違いありません。ですが、それを妄信したあげく、真実が露呈したら「やっぱりね!前々からさ?」と態度を変えるのは、我々日本人の学歴&肩書きコンプレックスが透けている気がしませんか。

そしてもう1つのリアクションは彼のビジュアルについてです。純粋な日本人だったということで、鼻の高さへの違和感や、整形疑惑が噴出しています。一部では50万円でできるなんていう噂も…真実は不明ですが、こちらも盛り上がれば盛り上がるほど、我々日本人の中にある、ハーフ顔への憧れが露呈しているように感じます。

 

彼のしたことは、視聴者を惑わすやってはいけない行為です。ですが、バッシングする人々は、自分自身の中にある「学歴」「肩書き」「ハーフ」に対するコンプレックスを、川上氏にぶつけている気がしてなりません。

番組を自粛し、謝罪した川上氏には、今後厳しい道が待っているとは思います。しかし彼の肩書きや経歴、甘いマスクを取ったとしても、DJとしての確かな話術、素晴らしいハスキーボイスは何ら偽りのないものです。
私たちは、このニュースをキッカケに、自分達の中にある“人の見方”を、改めて考えるべきなのかもしれません。

(文・おおしまりえ)

雑食系恋愛ジャーナリスト・イラストレーター。10代より水商売やプロ雀士など人気商売に身を投じ、のべ1万人の男性を接客。鋭い観察眼と、男女のコミュニケーションの違いを研究し、恋愛コラムを執筆中。
ブログ:http://oshimarie.com

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