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10月11日21時、『リーガルV 元弁護士・小鳥遊翔子』(テレビ朝日系)がスタートした。主人公・小鳥遊翔子を演じるのは、『交渉人』『ドクターX』など数々の有名作品で高視聴率をたたき出した米倉涼子(43)だ。

 

テレビ朝日の木9ドラマといえば、2桁の視聴率をキープしている絶好調枠。さらに脚本や音楽の担当は違うが、スタッフは『ドクターX』とほぼ同じ。2匹目のドジョウを狙う意気込みが感じられるが、この枠で『ドクターX』の大門未知子とイメージの異なるキャラクターを作ることができるのか。注目が集まっている。

 

弁護士資格を剥奪され、大手弁護士事務所をクビになった小鳥遊翔子。弱者救済のため、弁護士としてではなく管理人という立場で法律事務所を立ち上げる。第1話では、そのメンバー探しに奔走する小鳥遊。だが、集めた弁護士やパラリーガルは訳アリばかり……。

 

高橋英樹(74)演じる京極雅彦は大学教授という肩書で、威厳のある姿から事務所の所長に。大学の恩師が小鳥遊に利用されているのではないかと心配し、つきまとう大鷹高志(勝村政信)(55)。この2人と小鳥遊の絡みがテンポよくコミカルに描かれており、笑いを誘う。

 

注目は、林遣都(27)演じる青島圭太だ。以前の弁護士事務所の面接で、小鳥遊自身が不合格にした人物。生真面目でまっすぐなのだが、不器用すぎる彼をなぜスカウトしたのか。第1話での法廷では、小鳥遊の誘導によって勝訴できた。今後、2人の師弟関係がドラマを大きく盛り上げてくれることまちがいない。

 

また今後敵対すると予想される元弁護士事務所の会長の小日向文世(64)演じる天馬壮一郎や、向井理(36)演じるエリート弁護士・海崎勇人とは過去に何かがあるようで……。ここだけ空気が重く、シリアスだ。それがこのドラマのスパイスになっている。

 

駅弁やお金につられ自由奔放な小鳥遊だが、時折見せる彼女の表情や行動から優秀な弁護士であったことがうかがい知れる。先手を取る手腕に、ドキドキさせられる。彼女の正義は本物なのか、そして過去に何があったのか――。

 

そんな多くの謎を残す第1話だが、懸念もあった。それは『ドクターX』と比べてキャラクター設定が少し弱いのではないかという点だ。『ドクターX』の大門未知子の役が強烈だったのと他キャストが豪華すぎたため、今回のドラマの第1話では正直言って少し物足りない感じがした。

 

しかしそこは、米倉涼子。かっこよくてハンサムで、輝くような華やかさがある。回を重ねるごとに、面白いドラマになっていく予感がする。第2回に期待したい。

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