ドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS)で戸田恵梨香(30)の相手役を演じているムロツヨシ(42)。視聴率も10%超え。今期は『今日から俺は!!』(日本テレビ系)にも掛け持ち出演を果たす超売れっ子ぶりだ。どんな現場でもムードメーカーになり、“陰の主役”とも呼ばれているというムロ。そんな“芸能界の気配り王”の“明るい性格”は“複雑な家庭環境が影響している”と、ムロ本人が10月7日付け『日刊スポーツ』紙で告白している。
《子どものころはお調子者でした。親戚に育てられたので、それが生きる術だったんです。嫌われたら生きる場所がなくなってしまうという防衛本能だったんです。それに家庭内で不幸じゃないとアピールしなきゃならなかった。預かってくれているわけですから。だから小学校に行っても、みんなが笑ってくれたほうが安心しましたし、人が笑ってくれていれば、僕の存在意義はあるんだって》
「幼いころから大人の顔色をうかがって生活してきた」というムロは、横浜市内を転々とする幼少期を過ごしていた。
「人生が180度変わってしまったのは4歳。幾度となく夫婦喧嘩を繰り返した後、トランクに荷物を詰めている母親の後ろ姿を、ムロさんは今も覚えているそうです。結局、両親は離婚。5歳年上の姉とムロさんの親権は、大工さんだった父親が持ちました。以来、母親とは一度も会っていないそうです」(ムロの知人)
離婚後、父は親権を持ったにも関わらず、姉弟を親戚に預け、子供が3人いる女性の元へ……。
「結局、ムロさんは父方の祖父母のもとに身を寄せ、4人で暮らしていたそうです。ムロさんは定期的に、父親の住む家を訪れていたとか」(舞台関係者)
後に父親は再婚。相手はその女性ではなく、2人の子供がいる別の新しい女性だった。父親はアパートを2室借り、1室はムロと実姉、祖父母が生活。隣の部屋に父の新しい家族が住んだという。
「ムロさんの祖母はそれが原因で心身のバランスを崩し、一家は鮮魚店を営む親戚夫妻の家へ転居。祖母、親戚夫妻と娘2人、実姉の7人で暮らすようになったそうです」(前出・ムロの知人)
役者への憧れは早いうちから芽生えていたムロだが、偏差値が高い大学を選べば安泰で幸せな将来が待っていると信じ、一浪の末、東京理科大学に進学した。しかし在学中、ムロは中井貴一主演の舞台『陽だまりの樹』を見て段田安則(61)の演技に感動し、夢に向かって進んでみようと決意。「ムロツヨシ」誕生の瞬間だった。一方で同時期、またしてもムロは悲劇に見舞われていた。
「3年前、ムロさんは関西ローカルのバラエティ番組で『親父の借金の保証人になったばかりに、身を寄せた親戚が自己破産しちゃった。そこから親父と会わなくなりました』と明るく打ち明けていました。ムロさんに金銭トラブルの詳細は説明されず、彼は『一人でやりたいことをやって、育ててよかったと思ってもらえるようになろう』と考え、役者の道を進むことを決めたそうです」(前出・知人)
ムロは「大学中退」の決断をインタビューでこう振り返っている。
《僕を育ててくれた父方の親戚にアクシデントがあり、経済的に逼迫したことも大学を辞める一因になりました。私立理系の大学って学費が高い。親戚や祖母はせっかく入った大学なのだからと止めてくれたけど、退学するのに迷いはありませんでした》(『婦人公論』15年10月13日号)
“芸能界の気配り王”として、人に楽しんでもらえることに自分の存在意義を見出したムロ。彼と一緒にいれば笑顔になるから、自然と人が集まるのは当然だろう。
「ムロさんは『大変だったね』と言われるのが苦手で、親しくなると自分から生い立ちを話すようにしているそうです。『それでも父のことは嫌いじゃないんだ』と。一緒に暮らしていた親戚のお姉さん2人とは今も連絡を取り合い、近況を報告しています。親戚一同、彼の今の活躍を喜んでくれているそうです」(前出・舞台関係者)