「第42回日本アカデミー賞」優秀賞発表記者会見が15日に行われ、3月1日の授賞式で司会を務める西田敏行(71)と蒼井優(31)が登壇した。
毎年アニメーションが多いなか実写が豊作だったという2018年。優秀作品賞は、『カメラを止めるな!』『北の桜守』『孤狼の血』『空飛ぶタイヤ』『万引き家族』(50音順)の5作品が受賞。
『カメラを止めるな!』は作品賞をはじめ、監督賞、脚本賞、主演男優賞、撮影賞、音楽賞、録音賞、編集賞、と8部門の優秀賞を受賞した。
いっぽうカンヌ国際映画祭でパルム・ドールを獲得した『万引き家族』は、助演男優賞以外の11部門で優秀賞を受賞。昨年末に亡くなった樹木希林さん(享年75)は『日々是好日』と『万引き家族』の2作品が優秀助演女優賞を受賞した。
6年連続で司会を務める西田は、「6回もやらせていただいていると、今年もまたアカデミー賞の季節が来たのだ、と胸に去来するものがある。今年の優秀作品賞5作品、映画館で見ることができなくて、これからゆっくりとDVDで見ようと思ってます」
昨年に最優秀主演女優賞を受賞し、今回初めて司会を務める蒼井はこう語った。
「学生時代もなにか学級会みたいなもので司会をやったこともない私が、人生で初めて司会をするのがこの大きな舞台ということでとても緊張しています。私にとってもそうでしたけど、どなたかにとって忘れられない1日になることは間違いない。幸せを一緒に感じつつ、西田さんと楽しんで司会を務めたいと思います」
また西田は、気になる作品に関して次のようにコメントした。
「『カメラを止めるな!』は、あれだけでのバジェットでよく稼いだな!と。『孤狼の血』は私のライバルの役所(広司)くんが……。これも気になる。なるべくなら取らないでほしい。『空飛ぶタイヤ』は『釣りバカ日誌』を撮っていた本木(克英)くんが撮っていまして、縁があるんでこれもちょっと獲って欲しいな。『万引き家族』においては言うことはない。おそらく来るんだろうなという感じがするけど、日本アカデミー賞だけは外すのかな(笑)。これだけほめられたらケチもつけたいな。新人俳優に関しましては、感じがいいなあと思っているのは上白石萌歌ちゃんですかね。男の子は興味ありません」
蒼井は「私の出た作品は入ってない」と切り出し「『孤狼の血』の白石和彌監督に少し肩入れしてしまうところがある」と続け、『カメラを止めるな!』に関しては「『フラガール』で呼んでいただけた、あのときの興奮を思い出します」と語った。そして新人俳優賞に関しては「また一つスタートラインに立ったという気持ちだと思いますので、その表情を見るのを楽しみです」と語った。
さらに蒼井は昨年の受賞時に「映画界ってよくないですか?」とコメントしたものの滑舌が悪く、「映画館」なのか「映画界」なのかで物議を醸した経験も。それを振り返り、「(受賞者は)滑舌良くしゃべっていただけると」とアドバイスを送った。
また優秀アニメーション作品賞は、『ドラゴンボール超 ブロリー』『ペンギン・ハイウェイ』『未来のミライ』『名探偵コナン ゼロの執行人』『若おかみは小学生!』が受賞した。