「活動休止発表後、参拝客がかなり増えました。今日来られた女性は『絶対戻ってくるよね。神主さま、戻ってくるようにお願いしてください』と言っていました」
そう“異変”を語るのは、福岡県糸島市にある「櫻井神社」の禰宜・外山貴寛さん(41)だ。20年末で活動休止し、それぞれの道を歩む嵐の5人。その背中を追いかけるかのように、ファンもまた聖地巡礼の旅に出ていたーー。
まずは、冒頭の櫻井神社。櫻井翔の名前と縁があるとして、巡礼スポット化しているという。また糸島付近には、櫻井神社以外にも嵐ゆかりの地がある。二宮和也(35)の名と縁のある「二宮神社」と、松本潤(35)の名前と同じ漢字が使われている「潤神社」だ。そのため、糸島はファンの間で特別な地となっているのだ。二宮神社と潤神社を管理している、産宮神社の禰宜・岡本国夫さん(53)はこう語る。
「もともとは地元の人がお参りにくるだけのひっそりとした神社。鎮守の神さまを祀っていて、何か特別なご利益があるというわけでもありません。しかし最近はいろんなところから若いファンの方が来ていただいているようです」
そして三社参りとして、ファンは残りの櫻井神社を参拝するという。前出の外山さんが続ける。
「櫻井さんは共演者が次々と結婚していくことから “縁結びの神様”と呼ばれているそうですが、うちも縁結び神社。また彼がテレビで『嵐は五角形』と言っていたのを見たことがありますが、うちの絵馬も五角形。そのため、ゆかりがあると言われているみたいです。『櫻井勝守』というお守りがあるのですが、『しょうまもり』と解釈されて身につける方が多いです」
ファンはみな、絵馬に願いを書き込んでいく。きっと嵐の再始動を願って……と思いきや、神頼みの内容はもっと切実なものだった。
「もちろん嵐の再始動を願って絵馬に書かれる方もいます。しかし8割は『コンサートチケットが当たりますように』といった内容ですね。ファンの間で『参拝したらチケットが当たった』との口コミが広がったらしくて。北海道から沖縄まで、全国からいらっしゃいます。さらには、中国や台湾、韓国からの参拝客も。三社参りツアーが組まれたこともありました。最近ではMr.Childrenの桜井和寿さん(48)のファンが当選祈願にいらっしゃいました。また他のジャニーズグループや三代目 J SOUL BROTHERSなど、まったく関係ないアーティストのファンもお見かけするようになりました(笑)」
滋賀県栗東市にある「大野神社」は、大野智の名前と縁があるとして話題だ。しかも禰宜の大宮聡さんは、大野智の「大」「さとし」に二宮の「宮」が名前に入っている。それもあって、ファンが殺到しているのだ。大宮さんはこう語る。
「休止発表からファンや取材が殺到。もともと地元の人だけが来るような神社なのですが、すでに5万人以上いらっしゃっています。大野神社だけあって、これまでは大野さんのカラーである青色のお守りがダントツで人気でした。しかし、休止発表会見の際に『櫻井くんが大野くんをかばった!』と話題になったらしくて……。最近では、櫻井さんのカラーである赤色のお守りも好評ですね」
また東京・新宿区の「赤城神社」も話題となっている。18年10月期のドラマ『僕とシッポと神楽坂』(テレビ朝日系)のロケで相葉雅紀(36)が訪れた人気スポットだ。
「放送期間中は普段の倍以上の参拝客がいらっしゃっていました。その後は落ち着いていたのですが、休止発表後はまたファンの姿がみられますね」(神社関係者)
そして嵐が16年にJALのCM撮影で訪れた福岡県福津市の「宮地嶽神社」にも、多くの人が。ここは2月と10月だけ夕日が賛同を照らす、“光の道”が現れる。そんな奇跡の光景を、ファンは5人の未来になぞらえているようだ。