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一度、離婚したらそれっきり。二度と顔も見たくない――。

 

「亭主元気で、留守がいい」なんて言葉が幅を利かせた昭和の時代には、離婚は夫婦にとって「今生の別れ」とも言えるものだった。

 

ところが平成に入ると、離婚件数はうなぎのぼりに増加。離婚はそれまでの「人生の一大事」から「まあ、よくあること」に。そして、それにともない、離婚後の夫婦の距離感も、徐々に近づいてきた感すらある。

 

実際、テレビのバラエティ番組では、フラットな距離感で共演する元夫婦タレントが、違和感なくお茶の間に受け入れられているし、一般人でも、それぞれのSNSで離婚を報告しながら、その後もあっけらかんとツーショットをアップするケースも増えている。

 

「相手のことを嫌いになったり、ほかに好きな人ができたりしたわけではなくとも、お互いの仕事や立場を尊重した結果として離婚を選択するケースは、芸能人夫婦にはよくあります」

 

こう語るのは、みずからも4度の離婚を経験している芸能評論家の城下尊之さんだ。

 

「最近の例で言えば、昨年の11月に離婚を発表した及川光博(49)と檀れい(47)。なんと、離婚届を提出した後に、『打ち上げ』と称して2人だけで食事に行ったそうですが、いまでもいい関係みたいだと聞いています」(城下さん・以下同)

 

端正な顔立ちのカップルで“仮面夫婦”と噂されていたこともある2人なだけに、意外な印象を受けるが……。

 

「周囲のスタッフの結束が固く、デートしていても目撃情報が漏れなかったことと、生活感がなかったことが、『仮面夫婦』だと思われた原因ですね」

 

離婚の原因については、檀の親の介護や、及川がコンサートツアーに出ていることが多いために生じるすれ違いだったと城下さんは解説する。お互いの生活を尊重するための決断だったからこそ、変な後腐れがないというのだ。

 

ちなみに及川さんのファンは、「王子様が私たちのところに帰ってきた!」と大歓迎だとか。

 

一方、足かけ30年近く安定した“離婚関係”を続けているのが明石家さんま(63)と大竹しのぶ(61)の元ビッグカップルだろう。

 

「大竹さんは最初に結婚した男性の才能を吸収して大女優になりました。そして、さんまさんからは話術を伝授され、存在感に磨きをかけた。今後も復縁する可能性はないと思いますが、夫婦という関係を超えて必要な存在となっているのでしょう」

 

数々の女優と浮名を流しながらも、折に触れて大竹への未練を口にするさんまと、それをのらりくらりとかわす大竹。いったい何が本当で何が嘘なのかは、2人にしかわからないところなのだろう。

 

とはいえ、さんま&しのぶに限らず、「復縁」というハードルはそれほど低くはない。

 

「そう考えると5年間の離婚期間を経てわざわざ再入籍したキムラ緑子さん(57)は異色です。地方公演の際に元夫のマキノノゾミさん(59)に預けていた猫が、自分よりも彼になついてしまうのが我慢ならなかったので復縁した、と言っていますが、もちろんそれだけじゃない。『やっぱり、この人』という安心感と価値を相手に見いだしていたことが大きな理由でしょうね」

 

真田広之(58)と手塚理美(58)の場合は、離婚後も“家族”の時間を大切にしてきたことで知られるが、近年では真田のハリウッドでの活躍を見た手塚が、「愛から尊敬に変わった」と復縁オファーともとれるコメントをしている。

 

「残念ながら復縁の可能性は低いですね。ハリウッドでの活躍ぶりを考えれば、周囲の女性が真田さんのことをほっとかないでしょうから……」

 

一般人にとってはなかなか参考にしづらい芸能人の夫婦事情だが、卒婚宣言からほどなく“卒婚を卒業”して再び奥さんとの同居に踏み切った清水アキラ(64)のケースは、意外と学ぶところが大きい。

 

「家事をまるでやってこなかった男性にとって1人暮らしのハードルはとても高いですし、女性の側も想定しなかった寂しさを感じることがあるかもしれません。そう考えると、卒婚をきっかけに互いの関係を見直すというのは一般の人にもありえると思いますよ」

 

そして最後に特筆しておきたいのがマイク真木(75)と前田美波里(70)。

 

「離婚後もずっと友達のような感覚で付き合いのある2人ですが、さらに息子の真木蔵人さんとその元奥さんも交えてホームパーティを開くなど、本当にユニークな関係です」

 

過去の関係にとらわれず、離婚後も互いに1人の「人」としての付き合いを継続していく。そんな新しい家族のカタチも、令和の時代には当たり前になるかもしれない。

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