お祝いにもらったのか大きな花束を抱えて歩く女性。彼女が路上で会った知人に見せた笑顔は、花束に負けないくらい華やいでいた。本誌が目撃した女性はドッグサロンの先駆者的存在『青山ケンネル』で専務取締役を務めている下薗利依さん(40)。彼女こそ人気噺家・春風亭昇太(59)に“独身主義”を返上させたお相手だった。
「ついについに結婚することになりました! 還暦前になんとかなりました!」
昇太が司会を務めている『笑点』(日本テレビ系)で、19歳年下女性との結婚を生報告したのは6月30日のこと。長年“結婚できないネタ”を披露し、笑いをとってきた昇太だが、演芸関係者は次のように語る。
「昇太さんは実生活ではかなりモテていました。それでもこれまで結婚にいたらなかったのは彼の性格もあったようです。彼の友人によれば昇太さんはとてもきれい好きで、東京都内の一戸建ては常に清潔に保たれているそうです。遊びに来た女性がキッチンに入ったりすると、ちょっとイヤな顔をしたりもするとか……」
本誌はいち早く、そんな昇太のお相手が元タカラジェンヌの下薗利依さんであることをキャッチしていた。実は5年前に本誌は下薗さんをインタビューするという“ご縁”もあったからだ。
《もともと、母も祖母も宝塚ファンで、特に母は『女の子が生まれたら絶対にタカラジェンヌ』と夢見ていて》(本誌’14年6月3日号)
母の夢通りに下薗さんは’97年に宝塚歌劇団に入団し、宝珠小夏の名で雪組の娘役に配属された。活動期間は4年ほど。’01年に父の体調が悪くなったため、ドッグサロンなどの“動物のための仕事”を継ぐことを決意したのだ。
現在は前述の「青山ケンネル株式会社」専務取締役のほかに「NPO法人 日本動物福祉職能協会」理事長も務めている。結婚発表から数日後、本誌は冒頭のような様子で、仕事場へと向かう下薗さんを取材した。
――昇太さんとのご結婚おめでとうございます!
「ありがとうございます。わざわざ来てくださったのですか? ……でも申し訳ございません。取材にはお答えできないことになっているんです」
急な取材にもかかわらず、彼女はお嬢さまらしいゆったりした口調で応対し、ほほ笑んでくれた。
――では、ほんの少しだけ。昇太さんのどんなところに引かれたのでしょうか?
「う~ん、優しいところもそうですし、(彼の)ぜんぶです。ぜんぶ(笑)」
――『笑点』はご覧になっていますか?
「まだ(昇太さんと)いっしょにではないですけれど。小さいころから楽しく拝見しております。今日はわざわざありがとうございました。これで失礼しますね」
昇太の“ぜんぶ”が好きだと言い切った下薗さん。実は会見で昇太も、彼女が自分に引かれた理由について、こう答えていた。
「ぜんぶだと思います。収入も含めて地位も立場もだと思います」
彼女の受け答えも、昇太の会見の言葉を意識したものだったのだろうか。
「地方で高座に上がれば1日でギャラは70万円ほどではないでしょうか。年収は推定で1億円です」(前出・演芸関係者)
落語界でもトップクラスの年収を誇るという昇太だが、お相手のお金持ちぶりも桁外れだという。
「彼女の母が理事長を務めている『シモゾノ学園』はトリマーやドッグトレーナーなどを育成する2つの専門学校の経営母体です。法人登記簿謄本(会社の基本情報が記載されている書類)によれば、シモゾノ学園の今年3月時点の資産は約47億4千万円。『青山ケンネル』は彼女のきょうだいが社長ですし、実家の資産は50億円を下らない“ご令嬢”なのです」(経済ジャーナリスト)
昇太は “逆玉のこし”にも乗っていたのだ。今後の結婚生活について、前出の演芸関係者は言う。
「お相手は今後は、噺家のおかみさんも務めることになります。昇太さんの場合は弟子たちが家に住み込んでいるわけではありませんが、ご自分の仕事との“二足のわらじ”はかなり大変なのではないでしょうか」
だが実はこの新妻、意外にメンタルは強靭のよう。本誌のインタビューでは、こんなことも語っていたのだ。
《宝塚の経験から、私はちょっとやそっとのことでは動じません(笑)。舞台ではハプニングが起きてもいつも笑顔です。今も、何が起きても心の中で、『絶対大丈夫と』》
美貌に資産、さらに精神力まで……、昇太にとっては頼もしい限りだろう。